破綻が懸念されている韓国の自動車メーカー『双竜自動車』が2020年第1四半期(01-03月)の決算を以下のように発表しました。
売上高:6,492億ウォン
営業利益:▲986億ウォン
当期純利益:▲1,935億ウォン
※▲はマイナスの意味
「1,935億ウォン」は、「韓国通貨危機」のあった2008年以来の巨額の赤字です。また、これで『双竜自動車』は13四半期(3年と3カ月)連続の赤字です。
同社の状況を以下にまとめます。
インドの『マヒンドラ&マヒンドラ』が70%を支配する子会社である
ここまで13四半期連続で赤字である
2020年を乗り切るのに5,000億ウォンが必要な事態になっている
『マヒンドラ&マヒンドラ』は約2,300億ウォンを支援する予定だったが撤回
『マヒンドラ&マヒンドラ』は400億ウォンを一度限りの支援として提供する
もはや親会社の支援も期待できず、事業を立て直す資金を用意できない状況です。もちろん立ち直るのであれば、この3年間の間に成果を挙げていなければなりませんが、それもできませんでした。
残念ながら『双竜自動車』に「おしまい感」が出てきました。この新型コロナウイルス騒動の不況下(これから実体経済は悪くなります)で、連続赤字がこれほど続いている企業を救おうというドン・キホーテが現れるとはまず考えられません。
韓国政府が支援しなければ本当にキャッシュが尽き、倒産が視野に入ってきます。
ところが、先にご紹介したとおり韓国政府は「基幹産業安定基金」なるもので支援する業種の中に「自動車産業」を入れてはいないのです(以下の記事を参照いただければ幸いです)。
韓国政府が「助けようかどうしようか」を思案しているうちに同社の命運が尽きる可能性もあります。なにせ13四半期連続赤字の会社ですから、支援を逡巡するのも無理はありませんが。
⇒参照・引用元:『中央日報』「双竜車第1四半期純損失1,935億ウォン…13四半期連続の赤字」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
(柏ケミカル@dcp)