親中なのに中国との「通貨スワップ」が心配という皮肉。中国は韓国とのスワップ延長に応じるか?

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アメリカ合衆国中国の対立が深まり、韓国はその間で板挟みになっています。

2020年06月02日、合衆国のトランプ大統領は来たる「G7首脳会議」に韓国を招待し、文在寅韓国大統領は快諾しています。しかし、一方で中国の習近平国家首席は「韓国を訪問する」と表明しています。

両方からラブコールをもらっているといえば聞こえはいいですが、要は両方からどっちにつくんだよ、といわれているわけです。

すでに韓国メディアから、「G7首脳会議」に参加するのはいいけど中国は怒らないか?と心配する声が挙がっています。また一部メディアからは中国との「通貨スワップ(協定)」(一応韓国の表記に合わせて( )協定を入れ「 」でくくります)の継続について懸念が表明されているのです。

『中央日報(日本語版)』(出た!)の「韓国、米中との通貨スワップ延長で対外安全弁拡充」という記事などもその例といえるでしょう。

なぜこんな心配をしているかというと、対中「通貨スワップ(協定)」が2020年10月09日に満期を迎えるからです。

韓国が締結しているとする「通貨スワップ(協定)」をまとめてみますと以下のようになります(表組は横にスクロールできます)。

相手国 最大融通額 ドル換算※1
スイス 100億スイスフラン 104億ドル
マレーシア 150億マレーシアリンギット 34億5,000万ドル
オーストラリア 120億オーストラリアドル 82億8,000万ドル
インドネシア 115兆ルピア 81億6,500万ドル
中国 3,600億元 504億ドル
カナダ 金額設定なし
アメリカ合衆国 600億ドル(うち約200億ドルすでに利用) 600億ドル
CMI(チェンマイ・イニシアティブ) 384億ドル 384億ドル
小計 1,790億9,500万ドル

合衆国の「600億ドル」は2020年03月19日に合衆国のFED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)と締結した「ドル流動性スワップ」。

こうして見ると中国と締結している(とする)「通貨スワップ(協定)」の金額がいかに大きいか分かります。

現在の文在寅政権は媚中派と断定できますが、それなのに中国との「通貨スワップ(協定)」の契約延長が心配になるというのはなんとも皮肉という他ありません。

各通貨からドルへは2020年06月04日の以下の換算レートを使用。
「1スイスフラン=1.04ドル」
「1マレーシアリンギット=0.23ドル」
「1オーストラリアドル=0.69ドル」
「1ルピア=0.000071ドル」
「1人民元=0.14ドル」(オンショア)

(吉田ハンチング@dcp)

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