ヨタヨタと危ない剣が峰をなんとか踏み外さず、転げ落ちず、ここまで歩いてきたトランプ師匠ですが、連邦政府債務上限問題での「つなぎ予算」の合意ができず、ついに政府機関の閉鎖(shutdown)となりました。
02月16日まで政府機関につなぎ資金を提供する法案は、上院で採決されたのですが、必要な60票を得られませんでした。賛成票は50票のみだったのです。
移民政策で歩み寄りがなかったため、野党・民主党の大半の議員から、そして与党・共和党議員の中からも反対票が投じられたからです。
筆者などは、アメリカ人はこういうところがスゴいと思うのです。政府機関が明日にも閉鎖に追い込まれるという事態があれば、日本人なら妥協しそうなものですね。
例えば、国民の手前、ギリギリまで頑張った「体(てい)」だけつくって、裏では手を握っておく、とか。
ところが、アメリカ議員たちは「閉鎖? 上等だ、この野郎。あいつが移民問題でこっちに歩み寄らないんだったら協力なんかするか、ケッ!」という態度で、折れなかったりします。
もちろんもう少し上品に話すでしょうし、表向きは憔悴しきった顔をしたりするのでしょうが、交渉するために曲げない。で、恐らくどっかで妥協点を見いだし、危機は去ったと満面の笑みで握手。
日本人にそんなコッテリした真似ができるでしょうか?
これまたドル弱の材料ですが、市場はこんなことはあらかじめ折り込み済で動いておりますので……。
(柏ケミカル@dcp)