ソウル市長選挙が終了しましたので、ペンディングされていた案件が動きました。例の、韓国の「国民年金基金」のポートフォリオに関する件です。
年金基金は悪くない!ルールに従っただけ
ことの起こりは、韓国株式市場で株価が上がらないことでした。大きな運用元である「国民年金基金」などの機関が、韓国内の株式市場に資金を投入しないから株価が上昇しないのではないのかと、韓国内の投資家から非難の声が上がったのです。
確かに、例えば「国民年金基金」は「877兆ウォン」(約86兆円)という巨額を運用していますが、戦略的にポートフォリオを作って投資を行っています。
韓国株式は「総資産の16.8%」(±2%)というルールがあって、これを超えると「国民年金基金」は保有する株式を売却する必要があるのです。
そのため、2020年末から「国民年金基金」は株式の売り越しを続けてきました。
ところが、国内投資家から「お前らが売るから上がらないじゃないか」という声が強くなり、対応せざるを得なくなったというわけです。
ルール改正! 「±3%」に
で、「国民年金基金」はルールを改正しました。
目標の「16.8%」は変えずに「±3%」
としました。つまり、総資産額の「19.8%」は韓国内株式でいいのです。
870兆ウォン × 19.8% = 173兆6,460億ウォン(約17兆173億円)
ですから、時価「約174兆ウォン」まで韓国株式市場に投入することが可能になりました、こういうのもポピュリズムの一種ではないでしょうか。韓国市場に投入する資金があったらアメリカ合衆国市場に投入した方がもうかるのかもしれませんよ。
(吉田ハンチング@dcp)