2021年04月26日、中国の国家安全保障省は「反间谍安全防范工作规定」(スパイ工作防止安全法)を公布即時施行した、と報道されました。これは、他国のスパイ工作を防止するための法律です。
つまり、諜報活動というのは、
諜報(情報の収集)
防諜(他国の諜報を防衛)
防諜(他国の諜報を防衛)
に分かれるとされます。
あの悪名高い「国家情報法」で、中国人、中国の企業をスパイ行為でいいように使うと宣言していますが、これは自国民・企業・組織を「諜報」に使用する法律。今回の規定は自国民・企業・組織を「防諜工作」に使う法律といえます。
中国の企業や機関に外国のスパイ行為に対して予防措置を取るように義務付けています。また、その対象となる企業や機関はリストアップされており、リストの内容は随時見直しが掛けられるとも。
リストアップされた企業・機関・組織に義務付けられるのは例えば以下のようなことです。
リストに載っている企業、組織、または社会集団は、スタッフが職務に就く前に誓約書に署名するようにし、国家安全保障に関連する活動を報告することを含み、外国のスパイに対する詳細な措置を行う責任を負わなければならない。
海外へ出国前の職員への教育、中国に帰国後の職員へのインタビューを行う。スパイ活動のリスクが高いと分類された国への訪問については、旅行が必要かどうかを評価し、必須でない場合は行かないように勧告する。
というわけで、中国は自国をスパイされないように、自国企業・組織に「防諜活動」にも参加せよとしています。
「諜報」「防諜」の両方を行わなければならないわけですから、(リストに掲載するかどうかも中国共産党のお手盛りなので)これで中国の企業や組織は完全に諜報機関と見なされても仕方ないのではないでしょうか。
⇒参照・引用元:『中国 智慧普法平台』「国家安全保障省は『諜報活動防止活動に関する規則』を公布」
中国の「国家情報法」とは? 「中国人・中国企業はスパイ」と言われる理由
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(吉田ハンチング@dcp)