韓国造船業大手『サムスン重工業』のドリルシップの件で動きがありました。『サムスン重工業』ではドリルシップの在庫が5隻あるという不可思議な状況になっておりまして、これが決算のたびに足を引っ張る元凶となっていました。
ドリルシップというのは、海底を掘削するための装置を積んだ特殊船舶です。
特殊な製品であるため、発注を受けてから建造し、納品するのでそもそも在庫があるのはおかしいのですが、「発注をキャンセル」「発注元の受け取り拒否」などにあって5隻も納品できないドリルシップがたまってしまったのです。
ようやく「レンタルしたい」の声上がる
2021年06月29日、『サムスン重工業』はイタリアの専門掘削船会社『Saipem』とドリルシップ1隻のレンタル契約を結んだことを発表しました。
同リリースによると、レンタルされるドリルシップは、2013年8月にギリシャの船会社『OceanRig』から受注したものの2019年10月に契約が解除された船。
レンタル期間は「2021年11月~2023年8月」とのこと。今回の契約には、『Saipem』が2022年までにドリルシップを購入することができるオプションが含まれており、売却できる可能性があります。
まだ分かりませんが、これでようやく『サムスン重工業』のドリルシップの在庫が4隻に減るかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)