韓国は「低負担・低福祉」の国で、それでよしとしてここまできたのですが、高齢化が急速に進んでいるため(韓国は日本よりずっと早く老いていく国です)、ひずみが露わになっていきています。
その一例が「高齢者の貧困問題」です。
韓国のシンクタンク『韓国経済研究所』が興味深いリポートを公表しています。2018年時点で韓国の「高齢者の貧困率」は43.4%であり、世界一だというのです。
ただし、この世界一は『OECD』(Organisation for Economic Co-operation and Developmentの略:経済協力開発機構)加盟国37カ国の中で一番悪いという意味です。
以下をご覧ください。
『OECD』加盟国の「高齢者の貧困率」
韓国:43.4%
アメリカ合衆国:23.1%
日本:19.6%
イギリス:14.9%
ドイツ:10.2%
フランス:4.1%
『OECD』加盟国平均:14.8%
確かに韓国高齢者の貧困率は『OECD』平均よりもはるかに高く、社会問題になるレベルです。
本件を報じた『亜州日報(中国語版)』によると、韓国の『国民年金公社』のデータを引いて以下のようにまとめています。
韓国の65歳以上の方は1人暮らしの場合:129万3,000ウォン必要
(日本円で約12万4,128円)
国民年金で130万ウォン以上を受け取れるのは:8.4%
(国民年金保険加入者51~60歳の場合で計算)
(日本円で約12万4,128円)
国民年金で130万ウォン以上を受け取れるのは:8.4%
(国民年金保険加入者51~60歳の場合で計算)
つまり、国民年金(老齢年金)で食べていけるのは100人中8人しかいないという厳しい状況なのです。
2020年に人口の自然減少フェーズに入ったため、韓国はこれから人口における高齢者の割合が急速に増えていきます。そのため、高齢者の貧困問題はますます大きくなると予想されるのです。
(吉田ハンチング@dcp)