小ネタかもしれませんが、韓国文大統領がいかに「朝鮮戦争の終結宣言」に入れ込んでいるのかを証明するような件ですのでご紹介します。
2021年12月07日、「国連平和維持活動(PKO)閣僚級会合」が開幕しました。これは、国連のPKO活動についての最大規模の会議で世界155カ国の外務・国防閣僚が対象となっています。なんと76カ国の閣僚・次官級の高官がオンライン演説を行う予定です。
韓国の文大統領も「わしが討って出る」と直々にオンライン演説を行いました。以下に青瓦台・大統領府のプレスリリースから一部を引用します。
(前略)
韓国は国連の助けを借りて戦争の惨禍から復興し、初めて途上国から先進国に飛躍しました。
韓国は今、国連平和維持活動に600人余りの要員を派遣しており、10大財政寄与国として役割を果たしています。
(中略)
終戦宣言は朝鮮半島の平和と非核化の第一歩です。
終戦宣言を通じて和解と協力の新しい秩序を作り、朝鮮半島の平和、さらに北東アジアと世界平和を成し遂げられるように国際社会は協力してほしい。
(後略)
上掲の朝鮮戦争の終結宣言のくだりは、演説の最後に入っています。このように、文大統領は「終戦宣言」を出すために全力を挙げているのです。
もちろん、PKOに関する会議ですし、紛争がまだ継続している半島にある国ですから、終戦宣言をアピールするのは理解できます。
しかし、「先進国」「初めて途上国から先進国になった」というアピールは本当に必要だったのでしょうか。
これは自画自賛です。
また「10大財政寄与国」を持ち出すというのも、要は「お金を出しています」というアピールですから、あまり大声でいわない方がいいのではないでしょうか。
文大統領は、2021年12月12~15日の日程でオーストラリアを訪問し、Scott Morrison(スコット・モリソン)首相との首脳会談も行います。オーストラリアはクアッドのメンバーですので、モリソン首相にも「終戦宣言」への支持を訴えそうです。
(吉田ハンチング@dcp)