『韓国銀行』が公表してるとおり、2021年の韓国の経済成長率が当初予測の「4%」に達しないと危惧されています。
急に景気回復が後退した韓国経済
コロナ禍の中、景気が回復した第1四半期には「1.7%」あったのですが、これが第2四半期「0.8%」、第3四半期「0.3%」と、四半期を重ねるごとに半分未満に減ってきました。以下が推移です。
⇒データ引用元は『韓国銀行』/グラフ化はMoney1編集部
11月中旬以降に感染の再拡大が起こっていますので、第4四半期はどう考えても1.1%以上の回復は無理と見られます。中国の統計のようにインチキすれば別ですが、そのため「4.0%の経済成長」は事実上不可能といわれているのです。
韓国のシンクタンクは「3%台は無理」と予測
で、来年、2022年に期待したいわけですが、韓国のシンクタンクは無慈悲な予測を出しています。
2022年の韓国の経済成長率の予測
『LG経済研究院』:2.8%
『現代経済研究院』:2.8%
↑『LG経済研究院』のリポートより。同シンクタンクは、韓国の2022年の経済成長率を2021年の「3.9%」より低い「2.8%」と予測しています。⇒参照・引用元:『LG経済研究院』「2022年国内外の経済展望」
2021年は、両シンクタンクとも結局3.8%あるいは3.9%で締まると予測してはいるのですが、2022年の予測はこれより厳しい2.8%で、「3%台は無理」としています。
その理由として挙げているのは以下のような点で共通しています。
●そのため輸出が主導する成長が弱まる
(2023年以降は2%前後の低い成長傾向に回帰する可能性が高い)
●変異株への対応で防疫体制は強化されるが全体的には距離確保などが緩和される
●危機対応の補助金支給もなくなり、国内景気の上昇を主導してきた輸出の活力を大きく落とす
韓国政府は経済成長を「3.1%」と予測
このようにシンクタンクは2022年の韓国の経済成長を非常にシビアに見ています。
ちなみに、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)は「3.3%」、『OECD』は「3.0%」を提示しています。とりあえずは。
そこで注目されるのは、韓国政府がどう読むかです。2021年12月20日、韓国の企画財政部から「2022年経済政策方向」が公表されました。以下です。
来年の韓国経済は、通常の成長経路への回復の流れを続け、年間3.1%の成長見通し
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「『2022年経済政策方向』発表」
というわけで、韓国政府は「3.1%」と予測しています。2021年は「4.0%」でしたから、政府も2022年は成長率は下がると読んでいるわけです。
総じていえば、韓国の来年の経済成長率は今年より悪くなる見込みです。
2021年がどう締まるのか、2022年の予測は当たるのかにもご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)