「灰色のサイ」とは「見慣れているので見過ごされがちだが重大なリスク要因」といった意味ですが、韓国経済にはこの「灰色のサイ」がたくさんいるようです。
サイばっかだな、という話でございます。
韓国メディア『韓国経済』が灰色のサイとして、20代・30代の抱えている負債リスクを指摘しています。抱えている負債が大き過ぎ、利上げによって破綻する人が急増するのではないかというのです。
記事から数字部分を引用すると以下のようになります。
20・30代の株式保有残高
2019年:14兆ウォン
(約1.3兆円)
2021年:39兆ウォン(+178%)
(約3.7兆円)
株式保有額が178%も増加しています。「資産が増えていいですねー」などという悠長は話ではなく、借金して膨らませておるのです。
20・30代への家計貸し付け
2021年06月基準:458兆ウォン
(約44.0兆円)20・30代の多重債務者
2021年06月基準:132万7,115人
債務金額:150兆ウォン
(約14.4兆円)
3カ所以上の金融会社でお金を借りている多重債務者が約133万人いて、その金額は150兆ウォン(約14.4兆円)にもなっています。
20・30代の購入者の比率(2021年)
全国のマンション:31.0%
ソウルのマンション:41.7%
先に、文政権下で全国のマンション価格は平均で84.0%、ソウルのマンションは平均で110.6%上昇したとご紹介しましたが、韓国の暴騰した不動産をこのように若い世代が購入しています。
ちなみに、この「31.0%」「41.7%」は韓国史上最高比率とのこと。「魂まで投資」の真骨頂といったところでしょうか。
さて皆さま、お立ち合い。
このような負債を背負い、株式、不動産に投資した20・30世代に今や利上げ、資産価格の調整局面が襲いかかろうとしています。
何が起こるでしょうか。
利子負担の増加に耐えきれず資産を手放す人が増えると、資産価格は加速をつけて下落するでしょう。売っても債務だけが残るという阿鼻叫喚の地獄絵図です。
起こらないといいですが。
(吉田ハンチング@dcp)