短信です。誠に申し訳ありません。興味深い話ですのでご紹介します。
2022年07月06日、政府系シンクタンク『韓国開発研究院』(以降、KDI)の洪準杓(ホン・チャンピョ)院長が辞意を表明しました。
この洪さんは、文在寅政権で経済主席秘書官となり、「所得主導経済」という考え落ちな理論を(よせばいいのに)実践して、大規模雇用喪失という大惨事を招いた人です。
文政権がむちゃくちゃな最低賃金の上昇を行ったのも、もとはといえば「所得主導経済」理論のせいです。
そもそもが経済に全く無理解な文在寅大統領が「所得主導経済」理論に染まってしまい、洪さんを経済主席秘書に抜擢したのが大失敗だったわけですが、退官後には『KDI』の院長にちゃっかり収まっていました。
文大統領の温情だったかもしれませんが、なぜ「失敗した政策を主導した人物」が政府系シンクタンクのTopにいるんだ――となって当然です。
先にご紹介したとおり、現政権の韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理(=首相)がこの点について不快感を表明していました(以下記事を参照してください)。
これに対して、洪院長は以下のように毒づいています。
「国策研究機関は研究の自律性と中立性を保障するために院長の任期を法律で定めている」
「『KDI』と国策研究機関が政権のトランペットにならなければならないと思うなら法を変えろ」
「中立性うんぬん」の話なのかなぁという気がしないでもありませんし、少なくとも「政権のトランペットになれ」なんてことは誰も言ってはいません。
韓悳洙(ハン・ドクス)首相は、政策を間違ったんだから、政策を提言するためのシンクタンクのTopに天下りしているのはおかしくないのか――と言っただけです。簡単にいえば「恥を知れ」です。
洪院長の言葉を見る限り、とても「恥を知って」辞意を表明したわけではなさそうです。
いずれにせよ、文在寅大統領のお友達がまた一人、政府系の機関からいなくなりました。
(吉田ハンチング@dcp)