アメリカ合衆国と中国による新冷戦のため、トランプ大統領の発言や中国側のレスポンスによって世界の株式市場が翻弄される状況となっています。日韓対立によって危機が伝えられる韓国の株式市場ですが、現在はどのような推移になっているのでしょうか。
韓国株式市場の動向を示す「KOSPI」を見てみましょう。以下は2019年08月19日(月)までのチャートです(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。
上掲は日足チャート(1日ごとの値動きをローソク足1本で示します)ですが、水色のトランドラインを引いてみると以下のようになります。
2019年08月02日(金)までは、2018年10月30日につけた「1,985.95」が底でした。その後上昇してから下降に転じ、2019年01月03-04日にはおよそ「1,985」の底まで再び下落します。しかし、そこで再び上昇へ。
つまり、このおよそ「1,985」が「抵抗線」として機能し、株式やFXの取引を行っている人にはおなじみの「ダブルボトム」を形成したわけです。その後、今度はダブルトップを形成しますが、それについてはここでは触れないでおきます。
以降このおよそ「1,985」の抵抗線まで下がることはありませんでした。08月02日までは。
08月19日(月)までの直近23日分の日足を拡大したのが上ですが、08月05日(月)にはそれまでの抵抗線だったおよそ「1,985」が始値となり、スコーンと一気に下落、抵抗線が突破されます。翌08月06日(火)には、安値「1,891.81」と「1,900」を割り込みました。
その後は見ていただけば分かるとおり、窓を開けるなどパラパラと値が安定せず、08月19日(月)にはなんとか終値「1,939.90」まで戻したという状況になっています。
また、ローソク足の1本、1本がここのところ非常に短いのにも注目してください。これは1日のうちにそれだけしか値動きがなかったことを意味しますので、韓国の株式市場がモメンタムを失っていることを示唆しています。
実は日経平均もまた同様にパラパラと不安定な動きなので他所(よそ)さまのことはいえないのですが、韓国企業の決算が非常によろしくないこともあり、上昇についてはあまり期待できないのではないでしょうか。
⇒参照:『Money1』「『ウォン安』直近の見どころ」
https://money1.jp/?p=9866
⇒参照:『Money1』「割安株の見分け方 その36『モメンタム』その01『変動率を見ることの重要性』」
https://money1.jp/?p=1032
(柏ケミカル@dcp)