『SKグループ』といえば、日本でも有名な韓国財閥です。
↑崔泰源(チェ・テウォン)会長は盧素英(ノ・ソヨン)さんと離婚することになり、離婚訴訟で裁判所から盧さんに665億ウォン(約69億円)、慰謝料1億ウォンを支払うよう命じる判決が出ました。ちなみに、奥さんの盧素英(ノ・ソヨン)さんは、盧泰愚(ノ・テウ)元大統領の長女です。
脂ギッシュなご面相の崔泰源(チェ・テウォン)会長が率いており、直近では韓国を代表する半導体企業『SKハイニックス』が世界的IT需要の低迷で大赤字に陥っています。
『SKグループ』が注力しているのが、車載用二次電池の開発・販売を行っている『SKオン』です。
同社は、『サムスンSDI』『LGエネルギーソリューション』と並んで世界的な二次電池企業とされます。もともとは『SKイノベーション』の電池事業部だったのですが、分離して100%子会社となりました。
韓国でも非常に注目、期待されている企業ですが、Money1でもご紹介したとおり、同社は赤字企業です。『SKイノベーション』の連結決算対象で業績は以下のとおりです。
総売上:7兆6,177億ウォン
営業利益:-9,912億ウォン
7.7兆ウォンの売上を上げているのでが約1兆ウォンの赤字です。赤字ですが、『SKオン』はグローバル企業としての飛躍を目指しており、投資が必要な状態です。
また上掲のとおり、半導体でもうけていた『SKハイニックス』が赤字に転落しましたので、『SKグループ』で資金がタイトです。
そこで――というので、『SKオン』は資金調達に乗り出し、2022年07月からの1年間で巨額を得ました。以下をご覧ください。
有償増資:『SKイノベーション』から約2兆ウォン
『韓国投資PE-イーストブリッジコンソーシアム』:1兆2,000億ウォン限度
(1次Pre-IPO 上場前持ち分投資)
『MBKパートナーズコンソーシアム』:8億ドル(1兆500億ウォン)
(1次Pre-IPO 上場前持ち分投資)
『サウジアラビアSNBキャピタル』:1億4,400万ドル(約1,900億ウォン)
(1次Pre-IPO 上場前持ち分投資)
ユーロ建て債券発行:9億ドル(約1兆2,000億ウォン)
『現代自動車』・『起亜自動車』:2兆ウォン借り入れ
小計:9兆1,900億ウォン
これに『SKイノベーション』にシンガポール系新規財務的投資家(FI)が投資した4億ドル(約5,300億ウォン)が『SKオン』に流れたといわれていますので、これを足し込むと「約9兆7,200億ウォン」です。
つまり、『SKオン』はこの1年余でざっくり10兆ウォンを資金調達したことになるのです。
まさに「二次電池にオールン」といえます。大丈夫なのでしょうか。
ずいぶん前に「現在の車載用二次電池の技術は過渡期のもの」なので、韓国企業は「現在の技術を最先端と勘違いしてスチームローラー式に平押していくと、新たな技術が出たときにすっ転ぶ」かも――とご紹介したことがありますが、『SKオン』はその軌道に乗ったかもしれません。
『SKハイニックス』の中国無錫にある半導体ファンドリーはもう逃げられませんし。
(吉田ハンチング@dcp)