2023年11月14日、韓国の『サムスン電子』が「四半期報告書」を公示したのですが、その中に見逃せないデータがあります。以下をご覧ください。
オランダの『ASML Holdings NV』の株式を「158万407株」保有しており、持ち株比率「0.4%」になっています。
読者の皆さまもご存じのとおり、『ASML』は半導体露光装置を販売する世界最大の会社。半導体製造に必須な装置を供給する重要なプレーヤーです。
韓国『サムスン電子』は、戦略提携として2012年に『ASML』の株式約3%を7,000億ウォンで取得。株価が上昇してきたのでチビチビ売ってきたのですが、これが「0.4%」まで減少しています。
2023年第2四半期末(06月末)には持ち株比率「0.7%」だったので、0.3%分を売却したわけです。
推計ですが、約10億ドル(約1兆3,400億ウォン)を調達したことになります。
韓国メディアの報道によると、業界関係者は「半導体製造ラインを拡充するための資金に充てるため」と述べた――とのこと。
Money1でもご紹介したとおり、『サムスン電子』は2023年には業績が傾いて投資資金を捻出するのに苦労しています。子会社の利益を吸い上げるということまでやっており、今回の10億ドル調達も投資資金獲得のため、と見ることができます。
韓国『サムスン電子』は現金がどんどん減った。子会社から20兆借りた理由
韓国『サムスン電子』が子会社の『サムスンディスプレイ』から20兆ウォンを調達という件をご紹介しましたが、読者の方から「そんなに『サムスン電子』はお金に困っているのか?」というご質問を賜りましたので、本記事を制作しました。結論からいえば「YE...
ちなみに、『サムスン電子』はまだ約1兆2,562億ウォン分の『ASML』株式を保有しています。
(吉田ハンチング@dcp)