2024年06月19日、『韓国銀行』が「地域別国際収支統計」を公表しました。
これが大変に面白い内容です。対中国がどうなっているのかをご紹介しましょう。
Money1でも何度もご紹介しているとおり、韓国はこれまで対中国貿易で中国から外貨をかっぱいできました。対中国貿易でどのくらい儲かっているのか(黒字を積んでいるか)は、毎月データが公開されますが、これは通関ベースです。
では、国際収支統計では2023年はどうなったのか?――以下をご覧ください。
↑『韓国銀行』が公表したデータの中から経常収支(Current Account)部分を切り出したもの。黄色でフォーカスしたのが対中国でBalance of goods(貿易収支)。単位は10億ドル2023年
対中国貿易収支:-336.0億ドル⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「Balance of Payments by Region, 2023 (preliminary)」
驚くべきことに、韓国は2023年には対中国の貿易収支は「336.0億ドル(約5兆3,048億円)も赤字」※だったのです。
※ドル円の換算は2024年06月19日の「1ドル=157.88ウォン」で行いました。
さらに驚くのは、直近の推移です。以下をご覧ください。
対中国の貿易収支は、2022年に赤字に転落して「-102.0億ドル」を記録。1年後の2023年には、赤字額が3倍を超える「-336.0億ドル」にまで膨らんだのです。無茶苦茶です。
韓国はこれまで中国貿易で甘い汁を吸ってきたのですが、完全に逆転。中国に外貨を貢ぐ国になりました。
韓国はそもそも貿易でのもうけ(貿易収支の黒字)が大きくないと経常収支は黒字にはなりません。では、同期間での対中国経常収支はどうなっているのかというと……以下をご覧ください。
貿易での黒字に依存しているので、経常収支の方も2022年に赤字転落し、2023年には赤字額が「84.5億ドル ⇒ 309.8億ドル」と約3.7倍に拡大しました。
韓国メディアでは、対中国貿易をなんとかしなければ……などと言ってきたのですが、「これはもうどうにもならんだろ」なのです。
(吉田ハンチング@dcp)