「中国は東方の大国。米国は中国に情けを乞う状況だ」残りは7,680億ドル

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まずは定点観測です。

2024年07月18日、アメリカ合衆国の財務省が合衆国公債の主要ホルダーの保有金額を公表しました。

それによると、2024年05月時点での中国の保有額は「7,680億ドル」。対前月比で「27億ドル」減少しました。

前月は4カ月ぶりに保有額を増やしたのですが、また減少に転じました。以下が2022年01月~2024年05月の、中国の合衆国公債保有額の推移です。

中国はズンズン合衆国公債を売却方向で、保有額は2009年水準まで減少しました。ここよりさらに下げる可能性もあります。

合衆国は中国の米国債売却に涙目だ!

中国メディアではこの合衆国公債をどんどん売っている件について面白い記事が出ています。以下に記事から一部を引用します。

(前略)
このような背景の中で、アメリカ合衆国がさらに懸念しているのは、全世界がドルの崩壊に対して計画を立てているようで、各国が次々と米国債を売却し始めていることだ。

特に東方の大国(自分、つまり中国のこと:引用者注)は、かつて米国債の最大保有国であり、その売却を米連邦準備制度(FRB)は本当に恐れている。

そのため今年、合衆国の財務長官イエレンと国務長官ブリンケンは、巨大な米国債売却のプレッシャーに直面し、大国(中国のこと:引用者注)に助けを求めて訪中せざるを得なかった。

データによれば、中国が米国債を最も多く保有していたのは2013年で、その時点では総額1.32兆ドルに達していた。

その後は状況に応じて増減したが、数量は限定的であり、合衆国の注目を引くことはなかった。

しかし、2020年に合衆国が貿易戦争や経済戦争を仕掛けた後、中国は対応するために売却のペースを加速せざるを得なかった。

これにより、さらに多くの国々が恐慌を起こし、売却の列に加わったのだ。

中国のこの動きは、米財務省を直接的に対応不能にさせ、イエレンは訪中して援助を求めた。

しかし、イエレンは訪中期間中、誠意が感じられず、その間に中国の新エネルギー自動車を大いに批判した。

結果は予想どおりだった。

現在に至る(2024年04月時点のこと:引用者注)まで、中国が保有する米国債はわずか7,707億ドルしか残っておらず、2013年のピーク時の1.32兆ドルから10年間で約40%が売却されたことになる。

根本的に言えば、米国債を減少させることは現在の中国にとって多くのポジティブな意味を持っている。この一手は合衆国に反撃しただけでなく、われわれにとって利益を得るものだ。

合衆国が東方の大国(中国のこと:引用者注)を恐れる理由は以下である:

1.わが国の外貨準備におけるドル依存を減らし、同時に投資リスクも低減した

2.中国の国際社会における地位の向上に伴い、わが国の売却措置は広範な模倣を引き起こす

3.米国債の保有を減らすことは、人民元のグローバルな影響力を間接的に高めることができる。結局、ドル決済を使わない場合、別の通貨を選ぶ必要があるが、人民元にとってはその好機となる。

特に上の第3点が合衆国にとって最も恐ろしいのだ。

合衆国は常に軍事覇権と経済覇権で世界を左右してきたが、人民元のグローバルな影響力が高まると、まず脅かされるのはドルの地位だ。

その影響はすでに徐々に現れており、合衆国はまるで針のむしろに座っているような状況なのだ。

外国メディアの07月10日の報道によると、欧米の制裁により、現在ロシアの外為市場における人民元の比率は99%に達している。

さらに、上海協力機構(SCO)、BRICS、ユーラシア経済連合(EAEU)、東南アジア諸国連合(ASEAN)、アフリカ連合(AU)、アラブ連盟(AL)、ラテンアメリカの南方共同市場など多国間組織もドル離れを進めている。

幾つかの他国の現地通貨を取り入れ、ドル依存を減少させ始めている。

また、サウジアラビアも合衆国との石油ドル協定が期限切れ後に更新を拒否するというニュースも出ている。

ある人々は、この協定自体が存在しないと否定しているが、世界の「脱ドル化」に直面して、イエレンは明らかに対応できず、これらの動きを目の当たりにして焦るしかないのだ。

しかし、根本的には、合衆国が今日の、このような状況に陥ったのは、「道を得れば多くの助けを得、道を失えば助けが少ない」ということであり、多くの面で合衆国が明らかに行き過ぎた行動を取ってきたせいだ。
(後略)

東方の大国である中国が合衆国公債を売却することについて、合衆国はとてもビビっている――と主張しています。

どうしようもなくなったブリンケン国務長官とイエレン財務長官は、訪中して助けを求めたそうです。しかし、訪中したのにイエレンさんからは誠意が感じられず、中国はさらに合衆国公債を売ることになった、とのこと。

ちなみにこの記事では、わざわざ涙目のように見える上掲のようなイエレンさんの写真を使っています。

合衆国が明らかに行き過ぎた行動を取ったので誰も助けない――と書いているのですが、それは自分・中国のことではないでしょうか。

世界中から嫌われているので、誰も中国なんか助けませんよ? しかし、それは中国が行き過ぎた行動を取ったからです。

(吉田ハンチング@dcp)

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