2024年08月16日、アメリカ合衆国財務省が「2024年06月の合衆国公債の主要ホルダー保有額」を公表しました。
↑単位は「10億ドル」です。
データ出典:アメリカ合衆国財務省
上掲は合衆国財務省が公表している表組ですが、2024年06月は「7,802億ドル」となりました。
以下は2022年01月~2024年06月の中国の合衆国公債の保有額の推移です。
かつては1兆ドルあったのがウソのように右肩下がりで、(先にご紹介したとおり)中国は、『Global Times』が記事で予告したとおり8,000億ドルを割るのが常態化しています。
しかし、当月は前月比で「119億ドル」増加しています。2023年11月の「対前月比:+124億ドル」に次ぐ久しぶりの大きな増加です。
なぜまた急に増加したのでしょうか。『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)が政策金利を引き下げようとしているのが主な要因になっていると見られます。
この時期、『FRB』が金利を引き下げる可能性が取り沙汰され、中国はこれを見越して短期的な米国債への投資を増やした可能性があります。
金利が下がると米国債の価格が上昇するため、保有する債券の価値が増加することが期待できます。また、中国は市場環境に応じてポートフォリオを調整し、最も収益性が高いと判断した資産に投資することを目的としているため、これが米国債購入を増やした一因であると考えられます。
さらに、米国債の利回りが比較的魅力的な水準にあり、他の投資先に比べてリスクが低いと判断されたことも背景にあるかもしれません。
米中新冷戦ですが、まあいい気なものです。
(吉田ハンチング@dcp)