2024年08月26日、カナダのトルドー首相は、カナダに輸入される「中国産の電気自動車」に対して100%の関税を賦課すると公表しました。
電気自動車だけではなく「鉄鋼とアルミニウムには25%の関税を課す」としました。
電気自動車:100%
鉄鋼:25%
アルミニウム:25%
↑トルドー首相の発言を報じるYouTube『Firstpost』チャンネル
トルドー首相の発表の後、財務省、工業省、国際貿易省の大臣が共同で記者会見を開き、中国の過剰生産性を阻むための措置であることを説明しました。
クリスティア・フリーランド財務相は、「カナダの自動車製造業は直接的に12.5万以上の高給職を提供しており、カナダの電気自動車サプライチェーンの潜在力は世界一」として、「私たちは、われわれの電気自動車産業が外部からの損害を受けることを許さない。この分野にはすでに多大な投資を行ってきた」と述べました。
中国がその過剰生産性を持って安価に製造した電気自動車が、自国内の企業に被害を与えることを許さない――というわけです。
また、電池部品、半導体、太陽光製品、重要鉱物など他の産業に対しても、30日間の関税に関する新たな協議を開始する――と表明しています。
この新たな協議というのは、中国からの輸入品に対する追加関税の可能性を「国内」で議論するものです。
今回のカナダの態度表明は、アメリカ合衆国、EUの措置に追随するものであり、中国共産党にとっては大きな打撃です。
2023年末時点「中国の自動車輸出」地域別シェア
地域 シェア(仕向け地域への輸出量/全輸出量) 欧州 40% 北米 20% アジア 25% アフリカ 5% 南米 5% オセアニア 5% ※データは『S&P Global』『Seatrade Maritime』『Car News China』etcより集計
上掲は、中国産の電気自動車がどこに輸出されているのか、2023年末時点のデータですが、最も多い欧州はすでに関税賦課に乗り出しており、北米のアメリカ合衆国・カナダがこれで足並みをそろえました。また、合衆国に入るため迂回輸出に使われている目メキシコについては、合衆国は「見逃さない」旨を公表しています。
ですので、中国産の電気自動車は輸出難に直面するものを推測できます。
さて日本はどうすべきでしょうか?
(吉田ハンチング@dcp)