【中国で株は博打】上海の街角は「競輪場の予想屋」状態。

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中国の株式市場で暴騰、暴落があったので、中国個人投資家の皆さんは戦々恐々となっています。


↑2024年10月18日(金)の市場終了時点での上海総合。

商都(魔都)上海では不思議な光景が見られます。中高年の皆さん(主に男性)が(自発的に)多数街の一角に集まって、株価について議論を行っているのです。

上海の不思議な光景。街中で「株価予測」を拝聴する人々


↑中高年の皆さんがなぜか集まり、少人数のグループに分かれて株式・株価についての侃々諤々の議論を行っています。

それぞれの人の輪の中心には、株式・株価について自論を述べるオッサンがいます。例えば、以下のような感じです。


↑「对不对 越做越穷(そうだろ?やればやるほど貧しくなるんだよ)」と自論を述べるオッチャン。


↑「保持冷静 一定要冷静的(冷静を保て、絶対に冷静でいないといけない)」と力説するサングラス・マスクのジーサン。


↑「五万亿危险(5兆元の危機じゃよ)」というジーサン。あんた絶対そんな大金と関係ないだろ、と突っ込みたいところです。

何に似ているかというと――競馬場や競輪場で見る「予想屋の回りにできる人だかり」です。「はいはい、頭テッパンだよー!」というアレです。

面白いのは、皆さんオッサン、ジーサンの話をまるで老師の教えのように聞いていることで、時折、反論・質問が聴衆から出ます。こういう点も予想屋の屋台とそっくりです。

「愛在深秋」という大人気のジーサンがいる!

愛在深秋」と名乗る有名人がいて、この人は人気です。

上海在住のこのジーサンは、株式市場に対する「独自の見解」で近ごろ中国全土で大きな話題になっており、彼は動画プラットフォーム「抖音(Douyin)」でもチャンネルを開設しています。


↑愛在深秋さんが現れると回りに多くの人が集まり、スマホで撮影大会が始まります。


↑「我对大盘的看法(私は市場全体に対する見解を持っている)」と語る愛在深秋さん。

驚くなかれ、約36万人のフォロワーを抱えており、多くの投資家たちは彼を「株の聖人(股聖)」や「株神(股神)」と称賛しているのです。


↑愛在深秋さんは移動するだけでも大変です。公安の姿が見えます。

この「愛在深秋」さんは、「A株が1万4,600ポイントを超えるだろう!」と予測していました。

ところが……国慶節の連休明けには大暴落がありました。

「あのジーサンはどこ行った! 説明しろ」と「愛在深秋」さんを探す人々が現れたそうです。

ただ、これには前段があって――この愛在深秋さんはずーっとこんなことを行っているのです。

例えば、

「07月末までに市場は3,300ポイント以上に上昇する」

「将来的にはA株は10,000ポイント以上、上海総合指数1万4,600ポイントに上昇する。

「銀行・電力と石炭は08月にピークに達する」

といった発言をしては、「外れた!」を続けています。上がるぞ、上がるぞと言っては「あのジジイ!」と罵られています。

そのためなのでしょう、07月に群衆に取り囲まれてぶん殴られた――という情報まであります。


↑愛在深秋さんはほとんどの歯を失っています。

しかし、2024年09月24日から官製の暴騰が来ました。

そこで、「おおっ!」となった人がまた「股聖」「株神」と持ち上げて煽ったのです。

予言者なんてものはいません。持ち上げられるのは、外れた予言はすっかり忘れられ、たまたま「当たったかのように見える予言」だけが記憶されるからです。

(吉田ハンチング@dcp)

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