中国・李強首相「年金月額を20元 上げます」。ネットから失笑を買う「すごい金額だ」「ありがとう」

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2024年03月05日、中国では「全国人民代表大会」(いわゆる全人代)が開催されました(11日まで)。

しかし前日04日には、定例だった「首相による記者会見」が行われないと発表され、「今回は異常だ」と指摘されています。

しかも「これからも開催しない」としました。


↑史上最短の50分で発表を行った李強首相。

李強首相が今年の重点施策について報告発表を行ったのですが、かつてないほどの短さ。識者からは「もしかして李強さんは飛ばされるんじゃないのか」といった声が上がるほどです。

しかし、李強さんの報告の中に傑作な部分があって、中国の皆さんからの失笑を買いました。

第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議が05日午前、人民大会堂で開幕し、習近平国家主席をはじめとする党・国務院指導部が開会式に出席、李強総理が大会に向け政府の仕事について報告した。

政府業務報告:
人口高齢化に積極的に対応する国家戦略の実施する。

都市・農村住民の基礎年金の最低基準月額を20元引き上げ、退職者の基礎年金を引き続き引き上げ、年金保険の全国的な調整を改善する。

全国で個人年金制度を実施し、第三の柱である年金保険を積極的に発展させる。

退役軍人へのサービスと保護をしっかり行う。

都市と農村のコミュニティ老齢サービスネットワークの構築を強化し、農村老齢サービスの欠点を補う努力を強化する。

高齢者向け物資・サービスの供給を強化し、高齢者の経済を力強く発展させる。

介護保険制度の確立を推進する。

出産支援政策を改善し、産休制度を最適化し、企業間の合理的な人件費分担メカニズムを完成させ、多チャンネルによる保育サービスの供給を増やし、出産・育児・教育にかかる家庭の負担を軽減する。

取り残された子どもたちや困難な状況にある子どもたちへのケアと援助が改善される。

障害予防とリハビリテーション・サービスを強化し、重度障害者の養育政策を改善する。

また、階層別・カテゴリー別の社会扶助制度を改善し、貧困の再来を防ぎ、低所得層を支援する政策を調整し、人々の生活のための緊密なセーフティネットを構築する。

お題目を並べるのは結構ですが、具体的にどうしてくれるのかが問題で、その点に注目が集まって当然です。

中国の皆さんが注目したのは「都市・農村住民の基礎年金の最低基準月額を20元引き上げ」です。20元は「約411.2円」(2024年03月07日のレートで換算)。

では、最低基準月額はいくらかというと、これは地域によって異なります。

最低基準は1人当たり月額103元で、最低基準は引き上げられ、20元以降は1人当たり月額123元となり、19.4%増加する。

公開情報によると、中国の都市住民と農村住民の基礎年金は、国内の31の省級行政区ごとに異なる最低基準を設けています。その最低基準は以下のようになっています。

雲南省:103元(約2,118円)
(雲南省が最低金額)
四川省と湖南省:105元(約2,159円)
遼寧省と黒竜江省:108元(約2,121円)
安徽省や湖北省など8省:110~115元(約2,262~2,364円)
福建省や江西省など5省:120~140元(約2,467~2,878円)
広東省およびその他7つの省と地域:150〜199元(約3,084~4,091円)
重慶、寧夏、チベット:200~215元(約4,112~4,420円)
天津:307元(約6,312円)
北京:887元(約1万8,237円)
上海:1,300元(約2万6,728円)
(上海が中国の最高金額)

中国のSNSでは、今回の「20元増額」に対して、

「豚肉1斤も買えない」
「(人を)侮辱する方法はたくさんあるよね」
全部使うのは不可能だ
「侮るなよ」
月20元は莫大な金額だ
「ありがたい」
「とても幸せだ」

などの声が上がっています。皆さん大変に皮肉屋でいらっしゃいます。


↑習近平さんから何やら指導を受けているらしい李強さん。

中国共産党政府としては頑張った方なのかもしれませんが、「人民」の歓心を買うことはできなかった模様です。

(吉田ハンチング@dcp)

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