中国には後がない。またぞろ「WTOルールに基づかない米国批判報告書」。

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2024年09月12日、中国の商務部は「WTOルールに基づくアメリカ合衆国の義務履行に関する報告書」を公表しました。

⇒参照・引用元:『中国 商務部』公式サイト「商务部世贸司负责人解读《美国履行世贸组织规则义务情况报告》」

これは2023年08月に続き、2回目の報告書です。


↑2023年08月に出したアメリカ合衆国の姿勢を批判する報告書。これが1回目。

(前略)
多国間貿易システムの重要な創設国であり主要な受益国である合衆国は、ルールを遵守し、約束を履行し、多国間貿易システムの権威と有効性を維持する上で模範的な役割を果たすべきである。

しかし、2017年以降、合衆国は国内の矛盾を転嫁するため、「米国第一主義」を出発点とし、WTOのルールと加盟国の期待を無視し、一国主義、保護主義、いじめを行い、多角的貿易システムに深刻な影響を与えている。

(中略)

WTOのルールとWTO協定の下での合衆国の約束に照らして、関税・非関税障壁、産業補助金、農業補助金、貿易救済措置、基準・技術規制、サービス貿易、知的財産権、輸出規制と経済制裁、投資審査政策、合衆国製品の購入、国際経済貿易協力における差別的取り決めなど、11の主要分野で合衆国が取っている経済・貿易政策措置に対する懸念を表明する。
(後略)

⇒参照・引用元:『中国 商務部』公式サイト「美国履行世贸组织规则义务情况报告 2023年08月」

上掲の1回目の報告書がもう呆れるような内容です。摘要の一部を上記で引用しましたが、「WTOのルールとWTO協定の下での合衆国の約束に照らして……」と言っていますが、「合衆国」を「中国」に置換してもそっくりそのま通用します。

中国は『WTO』に加盟するときにした約束をまったく守っていないばかりか、後退もしています。

国有企業を増加させ、日本からの海産物を科学的根拠に基づかず政治的な思惑で全面輸入禁止にし、ダンピングで鉄鋼を輸出し、企業に補助金をじゃぶじゃぶ注ぎ込んで不当に国際競争に勝とうとする――などそのルールを守らない行為は枚挙に暇がありません。

中国こそ約束違反の最たる国です。

にも関わらずこのような報告書を出しました。厚顔無恥としか言いようがありませんが、今回は2回目の報告書です。

今回の報告書では、合衆国を「多国間貿易体制の破壊者」と規定しています。

また、合衆国は長年「国家安全保障」「人権」「強制的な技術移転」を口実に、他の『WTO』加盟国に対する一方的措置、恣意的な関税の賦課、貿易救済措置の濫用を行ってきた――とも。

さらに、合衆国は排他的かつ差別的な補助金政策を大規模に実施する一方、輸出規制などを利用して他国の産業発展を制限しており、「産業政策における二重基準の操作者」としています。

これもそっくりそのまま中国に当てはまります。

今回の報告書は、中国がいかに追い詰められてきたかの表れです。

合衆国・EUをはじめとする自由主義陣営国が中国にそっぽを向き、中国との対立・デカップリングがさらに進行しつつありますので、後がないのです。

つまり「効いてる、効いてる」なのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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