日本もいつか来た道――なのですが、韓国が家電でも中国に追いつかれて風前の灯火――という話が出ています。
報じているのは『朝鮮日報』で「マズイ」――と嘆き節を披露しています。記事の基になっているのは世界的なテクノロジー関連調査会社『Omdia(オムディア)』のデータです。
以下に同記事から一部を引用してみます。
(前略)
中国が支配的地位を占めている代表的な市場がテレビだ。市場調査会社の『オムディア』によると、中国の3大テレビブランドである『TCL』、『ハイセンス』、『シャオミ』の今年第3四半期までのテレビ市場シェア(台数ベース)の合計は30.1%に達した。
韓国の『サムスン電子』(18.1%)とLG電子(11.3%)のシェアを合計した29.4%を上回る。
このように、中国ブランドのシェア合計が韓国ブランドのシェアを上回ったのは今回が初めてだ。
一貫して1位を維持してきた『サムスン電子』のシェアは、2020年には21.9%だったが、今年は18.1%に低下し、減少傾向にある。
『LG電子』も2020年には世界販売台数ランキングで2位だったが、今年は4位に転落した。
(後略)
このような結果が出るのも、中国企業の技術力が韓国に追いついたためです。また過剰生産性の輸出が韓国企業のシェアを奪っている一つの例だともいえます。
「中国企業はプレミアム市場にも進出している。中国のTCLは、世界最大の115インチテレビを発売した。大型テレビはプレミアム製品として評価され、これまで韓国企業が主導してきた分野である」
と書いているのが面白い点で、プレミアム商品でももはや追いつかれた――というわけです。これは、造船業も同じで、安値の叩き合いでは絶対に中国企業に勝てませんので、韓国では「高付加価値船ではまだ韓国造船業が優位だ」などと虚勢を張っています。
高付加価値船も何も、独自のLNG運搬船の開発がいつまでたっても完成せず、欠陥ばかりでついには訴訟合戦になったのです。ことほどさように、韓国企業にあるのは、中国が剽窃してスグに製品を造れる程度のものなのです。
同記事の結びはこうです。
韓国がかつての日本と同じ道をたどるのではないかという懸念が出ている。
1990年代まで、日本は『ソニー』や『パナソニック』などがヒット商品を次々に生み出し、「家電王国」と呼ばれていた。しかし、韓国企業に追い上げられ、世界市場での存在感を失っていった。
日本に言及しているのは大きなお世話というしかありませんが、韓国企業は中国企業にまねされてシェアが急落した場合、『ソニー』や『パナソニック』のように企業を維持できるのでしょうか。簡単に剽窃されるような技術しかないというのに。
(吉田ハンチング@dcp)