韓国最大手『ロッテケミカル』が傾く! 工場の一部を操業停止。営業赤字が21倍になった!

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先にご紹介したとおり、韓国最大手化学企業『ロッテケミカル』の社債が財務特約違反(Covenant Breach:コベナント・ブリーチ)」を発生させました。

韓国『ロッテ』会社の象徴ロッテタワーを担保に差し出す羽目に陥る!
↑『ロッテケミカル』が特約違反を発生させてしまった――と公表した前営業日から株価は急落を始めました(チャートは『Investing.com』より引用:以下同)。何が起こったのか――をご紹介します。2024年11月11日、韓国『ロッテグループ...

同社の信用リスクが注目される中、『ロッテグル-プ』は信用を補完するために同グループの象徴でもあるロッテタワー(下掲写真)を担保に入れてもいいと公表。

ロッテタワーが担保といっても、これ売るのも大変です。大賢人エミン・ユルマズさんの名言に「そんなドロドロしたものもらってもなあ」というのがありますが、ツッコミは似たようなものです。なんぼ安いからといって、誰が象を買いますがか――です。

債権者からすれば――資産があるのは分かるが、モノじゃなくゼニにしてくれ――です。

それはともかく、この『ロッテケミカル』の業績は傾いているのです。

『ロッテケミカル』は大赤字に転落している!

以下をご覧ください。2024年第3四半期時点での業績です。

2024年第3四半期累計
総売上: 15兆5,343億1,400万ウォン3.3%
営業利益:-6,600億2,700万ウォン-1,970.7%
当期純利益:-6,813億5,500万ウォン赤字転落

( )内は対前年同期比
『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

2023年の第3四半期時点でも営業利益は赤字でしたが、それでも「-318億7,400万ウォン」でした。それが、今年第3四半期時点は「-6,600億2,700万ウォン」です。

上掲のとおり増減率は「-1,970.7%」という無茶苦茶な数字。下に掘るにしてもほどがあるという墜落です。

営業赤字の金額が「約21.4倍」になったのです。

工場の一部を操業停止

2024年12月02日、『ロッテケミカル』麗水工場は、麗水国家産業団地内の第1~3工場のうち、第2工場の一部生産工程について稼働停止手続きを開始しました。

韓国メディア『ソウル経済』によると――、

生産設備を空にして窒素を充填する、いわゆる「ボックスアップ(Box-Up)」を行い、稼働を停止した状態で設備を保護する措置を取った

――とのこと。

同工場は、2024年上半期にPET(ポリエチレンテレフタレート)の生産を停止したのに続き、今回はエチレングリコール(EG)や酸化エチレン誘導体(EOA)などの生産ラインを停止しました。

このまま工場を稼働させても損をする――という判断があったものと考えられます。

『ロッテグループ』でも重要な企業ですので、支援はあると見られていますが、さて『ロッテケミカル』はどうなるでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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