チェコへの原発輸出について、『韓国水力原子力発電』とアメリカ合衆国『ウェスティングハウス』との間で締結された秘密契約がチョンバレした件が、韓国内で波紋を広げています。
2025年08月19日、産業通商資源中小ベンチャー企業委員会全体会議が開催され、そこで『韓国水力原子力発電』の黄柱鎬(ファン・ジュホ)社長が質疑応答でさながら「吊し上げ」状態となりました。

↑『韓国水力原子力発電』(KHNP)の黄柱鎬(ファン・ジュホ)社長。吊し上げの会議で「100%われわれの技術だとは言ってない」という名言を残しました。
現在の李在明(イ・ジェミョン)さんの政権からすれば「オレらとは関係ない、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権が進めたことなので遠慮なく叩ける事案」というわけです。
この会議で、黄柱鎬(ファン・ジュホ)社長が「私は100%我々の技術だと主張したことはない」と傑作な主張を行ったのは、先にご紹介したとおりです。
『ウェスティングハウス』と合弁会社を作る!
この会議の後、韓国メディアに「『韓国水力原子力発電』と『ウェスティングハウス』が合弁会社(ジョイントベンチャー:JV)を設立する」という報道が出ました。
一部韓国メディアでは、
08月23日に『韓国原子力発電』の黄柱鎬(ファン・ジュホ)社長が訪米し、合弁会社の設立に承認印を押す
――という推測も出たほどです。
なるほど、両社がジョイントベンチャーを作ってそこで原発受注をすれば、今回のような秘密契約といったものが表に出なくなり、韓国側企業が不利な上掲を飲まされたといった非難も避けることができるかもしれません。
しかし「姑息! なんて姑息なの!」ですし、このジョイントベンチャーという話は本当なのか? そもそも『ウェスティングハウス』はそんな話を飲むのか?――でした。
考えてもみてください。
根幹技術を握っており、圧倒的に有利な立場にある『ウェスティングハウス』が、何の得があって韓国企業と合弁会社を設立しなければならないのでしょうか?
世界各国を営業で駆け回るのは韓国企業にやらせればいいのです。営業に成功すれば、原発建造を行うのは、その韓国企業であって、『ウェスティングハウス』は黙ってみていても、1基当たりナンボ――とお金が入ってくるのですから。
韓国企業に分け前を与えるような合弁会社をつくる必要などまったくありません。
合弁会社設立でスグに署名印鑑だ――大ウソでした
筆者でなくても「ほんとぉ?」と思って当然でしょうが、さすがに韓国メディアもウラを取るべく調べました。
まだ何も決まっていなかった!
――結果、ウソでした。
確かにアイデア自体は出てはいたものの、正式に『ウェスティングハウス』に持ちかけたわけでもないし、スグに署名――なんて話ではなかったのです。
韓国側の希望――というか「ただの妄想」でした。
ウラを取ったメディアの一つ『ソウル経済』の記事から以下に該当箇所を引いてみます。
(前略)
本紙取材を総合すると、『韓国水力原子力発電』は、今年01月に合衆国と秘密合意を交わした後、『ウェスティングハウス』とJV(ジョンイントベンチャー)設立案を内部的に検討してきた。※「内部的」に注目してください。相手にもちかけてはいないのです:引用者注
JVを一種の出口戦略と見なしたのである。
しかし、このような構想はまだ具体化には至っていない。
『韓国水力原子力発電』の事情に詳しいある関係者は「可能性がないわけではないが、まだ取締役会でこれに関連する議論をしたこともない」と語った。
JVが代案であるのは確かだが、実体化には至っていないという意味だ。
実体化に至っていないも何も、こんなものはただの身勝手な願望であって、『ウェスティングハウス』に提案したら鼻で笑われるのではないでしょうか。
「숨 쉬듯 거짓말한다(息をするように嘘をつく)」とは、よく引かれる形容ですが、よくまあこんなすぐバレるようなウソを平気で言えるものです。
このチョンバレ案件はまだまだ擦られそうです。
(吉田ハンチング@dcp)






