お米不足になって、米価が急上昇し「古米を放出だ」となった日本を、斜め上から笑っていた韓国ですが、そんな状態ではなくなっています。
『韓国農水産食品流通公社』が運営する統計システム「KAMIS」を見てましょう。
統計庁や産業通商資源部のプレスリリースを確認するのが本当に面倒なことになっており、エラい迷惑です。幸いなことに「KAMIS」は動いています(公社のシステムですが)。

2025年の米価の動きをグラフにすると以下のようになります。

上掲のとおり、2025年09月には20kg当たりのお米の価格は「6万ウォン」を超え、まだ10月初頭の暫定値ながら「6万7,881ウォン」となっています。
前年と比較して、どのくらい価格が上昇しているのか「対前年同期比の増減」の推移をグラフにすると以下のようになります。

↑上掲と同じくお米20kgの価格です。
10月は暫定値ながら対前年同期比で「28.3%」も上がっているのです。
米価の上昇に5つの原因!「マジノ線を超えた」の声も
なぜこれほどお米の価格が上昇したのでしょうか。以下のような要因が指摘されています。
1.早場米の出荷遅延(夏の長雨)
夏の降雨が多く、早生(早場)米の出荷が遅れて店頭在庫が薄くなり、小売価格が上押しされました。政府・メディアともに「頻繁な降雨による初期出荷の遅延」を値上がり要因として説明しています。
2.前年の「余剰米の政府買い上げ(備蓄)」の反動
物価下支えのため昨年、政府が26.2万トンを市場から買い入れた結果、今年の需給がタイト化しやすくなったとの批判が出ています。
供給超過の年が続く中でも、政策判断が供給を絞ったというわけです。
3.秋夕需要
秋夕前は餅用のうるち米・もち米需要が膨らむのが通例で、2025年はその伸びが際立ったという報道があります。米・もち米が前年比3割超高という指標も出ています。
4.「6万ウォン」マジノ線超えの心理的要因
20kg・6万ウォン超えという「心理的マジノ線」を上に抜き、買い急ぎや売り惜しみが発生。地域によっては7〜8万ウォンの価格上昇まで見られ、上げが加速しました。
5.政府の価格安定化対応(備蓄放出)でも追いつかず
農食品部は2.5万トンの追加放出で価格安定を図っていますが、直近の上昇圧力をすぐに打ち消すには力不足と見られています。
韓国メディアでは「6万ウォンがマジノ線」という声があるのですが、何度もいいますが、マジノ線とかいうから抜かれるのです。
お米の価格が落ち着くといいですね。
(吉田ハンチング@dcp)






