2026年07月26日、『韓国産業研究院(略称「KIET」』が「産業景気専門家サーベイ調査結果〔2026年07月現況・08月見通し〕」を公表したのですが、非常に興味深いデータとなっています。
「PSI」という耳慣れない指標を扱っているのですが、これは「産業景気専門家サーベイ指数」というもので、説明については本記事末を参照していただくとして、見方は、
基準値は100(前月比で変化なし)。200に近いほど前月比で改善すると見る意見が多く、逆に0に近いほど悪化
――となります(景気がこのように変動すると見られる)。
半導体企業の業績が派手で目を引かれますが、その実、他の産業はちっとも良くないことを示す結果です。半導体企業が超絶好調だろうが、韓国経済の総体としては「どん底景気」は変わらない――というわけです。
まず以下に冒頭部分を引いてみます。
□2026年07月の製造業現況:業況現況PSIは基準値を3カ月ぶりに下回る最低水準(99⇒95)、内需(95)は低迷、輸出(115)は好調
○韓国国内製造業の07月の業況現況PSIは、基準値(100)を下回る95にとどまり、3カ月ぶりの最低水準となるとともに、2カ月連続の低下(▲4ポイント)となった。
内需(95)は3カ月ぶりに基準値を下回った一方で、輸出(115)は引き続き基準値を上回り、生産水準(105)も引き続き基準値を上回った。
投資(106)は3カ月連続で基準値を上回った一方、製品単価(110)の上昇基調が維持されたにもかかわらず、採算性(95)は2カ月ぶりに再び基準値を下回った。
□2026年08月の製造業見通し:業況見通しPSIは基準値を下回る(103⇒95)、内需(95)は弱含みに転じ、輸出(111)は好調を維持
○韓国国内製造業の08月の業況見通しPSIは95にとどまり、3カ月ぶりに基準値を下回るとともに、前月比でも2カ月連続の低下(▲8ポイント)となった。
内需(95)は基準値を下回るものの、輸出(111)は基準値を上回り、生産水準(103)も基準値を上回った。一方、採算性(93)は基準値を下回った。
(後略)
韓国経済は輸出に支えられており、その輸出は製造業が支えています。製造業が立ち行かなくなると韓国経済は傾きむきます。
ゆえに、製造業の景気見通しは非常に重要です。
しかるに韓国内の業況を示すPSIは、07月には「95」にとどまり、3カ月ぶりの最低水準となっています。
ご注目いただきたいのは、製品単価について「110」と良い状況であるにもかかわらず、採算性は「95」と悪いことです。内需も「95」と悪化しています。
輸出は07月に「115」、08月の見通し「111」と好況のように見えるのですが、問題はその中身です。業種別に見ると、まったく違う風景が見えます。
半導体は「156」と絶好調なのですが、以下の韓国が誇る業種は以下のような惨状です。
自動車:83
家電:71
鉄鋼:67
機械:100
つまり、韓国内の製造業全般で景況感の鈍化が続くと見込まれるのです。
○『産業研究院(KIET)』は、調査会社『Metrix(メトリックス)』に委託し、韓国国内の主要業種ごとの専門家を対象として、毎月「専門家サーベイ調査」(当月評価および翌月見通し)を実施し、項目別にBSI算式に基づいて定量化した「専門家サーベイ指数」(PSI:Professional Survey Index)を発表している。
○2026年07月調査は07月13日から07月17日にかけて実施され、計128人の専門家が174業種について回答した。
調査項目は、各産業の業況をはじめ、需要環境(国内市場販売・輸出)、供給環境(生産水準・在庫水準〔新規受注量〕・投資額)、収益環境(採算性・製品単価)などで構成されている。
○項目別の回答結果は0~200の範囲で示され、基準値は100(前月比で変化なし)である。200に近いほど前月比で増加(改善)すると見る意見が多く、逆に0に近いほど減少(悪化)すると見る意見が多いことを意味する。
(吉田ハンチング@dcp)





