中国では「廃太陽光パネル」1億6,050万トンが発生。世界の約40%を占める――と推算。

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韓国では文在寅時代に太陽光発電施設を雨後の筍のように増やしました。読者の皆さまもご存知のとおり、太陽光パネルはもはやそのほとんどが中国製です。

太陽光パネルは永久に使えるものではありません。経年劣化によって発電能力は徐々に低下し、故障や損傷が生じることもあります。

寿命を迎えたり、発電設備としての使用を終えたりしたパネルは、リユース、リサイクル、廃棄などの適切な処理が必要になります。

『朝鮮日報』に興味深い記事が出ていますのでご紹介しておきます。『NATURE(ネイチャー)』に発表された論文を基にした記事です。

(前略)
中国の『山東大学』と『香港大学』などの国際共同研究チームは、世界の廃太陽光パネル発生量とリサイクルによる経済・気候効果を分析した結果を、国際学術誌『ネイチャー』に12日(現地時間)発表した。

(中略)

研究チームが太陽光パネルの平均寿命を25~30年と仮定して分析した結果、2060年までに世界で積み上がる廃パネルは、最大4億200万tに達することが分かった。

2030年からの30年間で、累積廃棄物量が約150~200倍に増加するということだ。

年間の廃パネル発生量も、2020年の2万t程度から2030年には50万t、2060年には1,900万t以上に増えると分析された。

廃パネルの発生量は、2040年まではアメリカ合衆国や欧州などの高所得地域が世界全体の半分以上を占めるが、その後は中国をはじめとする中高所得地域の割合が最も大きくなる見通しだ。

特に中国では、2060年までに1億6,050万tの廃パネルが発生し、世界全体の約40%を占めると推計された。

同じ期間に欧州連合(EU)の主要15カ国では3,090万~3,970万t、合衆国では2,570万~3,900万tが発生すると分析された。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「2060년 폐태양광 4억t 쏟아진다…재활용하면 1270조원 이익」

生産しているのも中国なら、廃棄する量もほとんど中国になる――というウンザリするような予測です。

記事内に登場する論文は以下です。適用部分だけ和訳します。

要旨
世界は、急増する太陽光発電(PV)廃棄物という、深刻さを増す危機に直面している¹。

しかし、現在主流となっているPV廃棄物管理手法については、地域間および時間の経過に伴う大きな不均一性が存在するため、その有効性と拡張可能性はいまだ明らかになっていない。

本研究では、主要なリサイクル技術を対象として、地域内で行うリサイクルと外部委託によるリサイクルの経済的・気候上の便益を評価するための包括的な枠組みを構築した。

供給側の材料制約を考慮すると、世界のPV廃棄物は2060年までに2億9,700万~4億200万tに達し、中国などの中所得地域が2040年以降、その主要な排出地域となる。

今後、技術の進歩が見込まれるにもかかわらず、世界のPV廃棄物リサイクルが損益分岐点に達するまでには、なお10年以上を要する。

地域ごとに特有のリサイクル技術と、外部委託によるリサイクル戦略を組み合わせることで、世界全体の純便益は最大となり、温室効果ガス排出量をCO₂換算で最大33億2,000万t削減するとともに、2060年までに累積で5,291億~9,355億米ドルの純便益を生み出す。

しかし、外部委託によるリサイクルは、低所得地域にとって不平等をめぐる懸念を生じさせる。本研究の結果は、適切に設計された逓減型補助金制度が、特に初期段階において、こうした不平等を効果的に緩和することを示している。

われわれは、地域の実情に適応したリサイクル戦略と国際協力、とりわけ低所得地域への技術移転およびリサイクル能力整備のための資金提供に重点を置くことが、PV廃棄物について公平かつ大規模に展開可能な資源循環を実現するための有効な手段になると提言する。

⇒参照・引用元:『NATURE』公式サイト「Towards an equitable future of global photovoltaic waste recycling」

『朝鮮日報』の記事が誇らしく以下のように書いています。

(前略)
ただし、廃パネルを効率的にリサイクルできる国と、そうでない国との間の格差は拡大すると分析された。

研究チームは、中国や韓国のようにリサイクル技術が進んだ国に、廃パネルのリサイクルによる利益がより多くもたらされると予測した。
(後略)

韓国はリサイクル技術のある進んだ国と自慢したいわけですが、「ばっかじゃなかろか」です。

論文の文面ではこうなっているのです。

Compounding these analytical gaps, existing research also predominantly assumes local treatment of decommissioned PV modules21,25,26.

Few studies have examined whether and to what extent PV waste trade drives inter-regional inequality in the distribution of economic and climate benefits from recycling.

Yet the global landscape is far from uniform, characterized by an uneven distribution of recycling capabilities.

Mature technologies are concentrated in high- and middle-income regions (such as the EU, the United States, China, Japan and South Korea), in contrast to low-income regions, which lack the technical expertise and industrial capacity for independent recycling and are therefore reliant on outsourced recycling.

This imbalance underscores the need for cross-regional collaboration, yet the performance of outsourced recycling models remains poorly understood.

Furthermore, while subsidies are widely used as a policy tool to improve the economic viability of PV recycling5,27,28, it remains unclear to what extent different subsidy designs, such as continuous versus declining support, or linkage to carbon prices, affect the overall economic benefits and their distribution across regions.

(前略)
こうした分析上の空白に加えて、既存研究の大半は、廃止されたPVモジュールが地域内で処理されることも前提としている²¹˒²⁵˒²⁶。

PV廃棄物の取引が、リサイクルによる経済的・気候上の便益の分配において、地域間の不平等を生じさせるのか、また、そうであるとすればどの程度生じさせるのかを検討した研究はほとんどない。

しかし、世界の実情は決して一様ではなく、リサイクル能力は不均等に分布している。

成熟した技術は、高所得・中所得地域(EU、合衆国、中国、日本、韓国など)に集中している。

それとは対照的に、低所得地域では独自にリサイクルを行うための技術的専門知識と産業能力が不足しており、そのため外部委託によるリサイクルに依存している。

この不均衡は、地域を越えた協力の必要性を浮き彫りにしているものの、外部委託型リサイクルモデルのパフォーマンスについては、依然として十分に解明されていない。
(後略)

『朝鮮日報』の記事はEU・合衆国・日本を記載しておりません。

(吉田ハンチング@dcp)

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