『韓国銀行』が「中国企業の負債の現状と潜在的なリスク要因のチェック」というリポートを出したのですが、その中に以下のような記述があります。
中国経済は、コロナ19防疫の成功と積極的な刺激策に支えられ、主要国に比べ急速に回復することに成功した。
しかし、企業の負債は史上最高水準を記録し、今後わが国の対中国の輸出にも影響が及ぶことがあり得る
『韓国銀行』は「中国企業の総負債の対GDP比」に注目しています。
中国企業総負債の対GDP比
2016年:157.6%
↓
2019年:151.9%
2020年:162.3%
2016年:157.6%
↓
2019年:151.9%
2020年:162.3%
全世界の企業総負債の29%が中国企業のもの
流動性を確保するため負債を増加させた結果がこれですが、さすがに『韓国銀行』もそろそろ危ないかもと考えたのかもしれません。異例の注意勧告です。
中国の企業の5%は国営企業ですが、企業負債総額の40%はこの国営企業のものです。つまり、国営企業の負債は規模が大きく、1社でもデフォルトするとその被害は大きなものになるのです。また、国営企業だからといって中国の場合全く信用できないのは、読者の皆さんもご存じのとおりです。
韓国は輸出一本で持っている国で、その輸出の最大の相手国は中国です。もし仮に中国で企業のデフォルトが頻発したら、危機が韓国に延焼することが考えられます。
そのため『韓国銀行』も警告を発しているのです。
(吉田ハンチング@dcp)