お金は利益を生む方向へ動きます。基準金利を上げた韓国では、貸し出し金利も上がっていますが、お金を呼び込むために預金金利も上昇しています。
何度かご紹介しているとおり、『韓国銀行』の李柱烈(イ・ジュヨル)総裁はこの後も2回金利を上げるつもりですので、この先も金融機関の貸し出し金利・預金金利は上昇するでしょう。
そこで……という話です。
ウォン安が進み、株式・暗号資産が下げ進行ですから、韓国では「お金をどこへ移動すればいいんだよ」という話が記事になっておりまして、韓国メディア『ソウル経済』が興味深い記事を出しています。
というタイトルです。
記事の中身としては、国内五大銀行のプライベート・バンカーに今年のよさそうな投資先について聞いたものですが、記事のリードになっているのは「分散投資」というごくごく当たり前なものですが、中に面白いご意見があるのです。以下に記事の一部を引用します。
(前略)
ただし、伝統的な安全資産に挙げられる金やドルなどの魅力度は高くないと説明する。金委員は「金価格はグローバル経済が良くないときに多く上がる」とし「今年はコロナ19ワクチンなども開発されるため、金投資を拡大するよりは安全資産の中では定期預金をする方がよい」と話した。
(後略)※安全資産に投入するなら……という文脈での話です
韓国の場合、ボラティリティーが高すぎてどうなるのか検討もつかない暗号資産にオールインするよりは、一発逆転はないにしろ、定期預金にした方が着実な利益が得られると見られます。
『韓国銀行』のデータによれば、2021年11月時点で市中銀行の預金金利は「1.57%」まできています。あと2回基準金利が上がるとすれば……です。ちなみに貯蓄銀行の24カ月の定期預金は金利「2.10%」となっています。
ちなみに、日本の『みずほ銀行』は以下のようになっています。
⇒参照・引用元:『みずほ銀行』公式サイト「定期預金」
どこを取っても「0.002%」。腹立たしい限りですね。
これは日本人的な考え方かもしれませんが、先にご紹介したような「3億突っ込んでスッテンテン」よりは年2.1%コツコツと……の方が良くはないでしょうか。
というわけで、ついに韓国で「定期預金がいい」という話が出た――という件でした。
(吉田ハンチング@dcp)