韓国「We need swap」(私たちはスワップが必要だ)

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2022年07月19日の米韓財相会談において、韓国の望む「通貨スワップ」が不発に終わったので、韓国メディアにもさまざまな記事が出ています。

『韓国経済』の記事は「どうせ、あんなブドウは酸っぱい」系の記事です。締結できなかったのは残念だが「通貨スワップは万能薬ではない」と主張しています。

それはそうでしょうが、当記事の中に「韓国通貨危機時の記述」があって面白いのでご紹介します。

以下に記事から該当部分を引用してみます。

(前略)
韓国と合衆国は過去2回通貨スワップを締結した。グローバル金融危機の時である2008年とコロナ19危機初期の2020年だった。

(中略)

韓国は当時「リバーススピルオーバー(reverse spill-over)」論理で合衆国にスワップ締結の必要性を説得した。

金融危機に瀕した新興市場国が自国通貨安定のために保有中の米国債を売れば、米国債の価格が急落(金利は急騰)し、結局新興国の金融不安が米国に転移する可能性があるという論理だった。

姜萬洙(カン・マンス)当時、企画財政部長官が主要20カ国(G20)財務長官会議で当時、ヘンリー・ポールソン米財務長官と会ったとき、リバース・スピルオーバーを取り上げ、「We need swap(私たちはスワップが必要だ)」と話したという逸話もある。

当時、『韓国銀行』も合衆国中央銀行(Fed)を説得するために全方位に走った。

結局、合衆国は2008年10月、韓国と300億ドル規模の通貨スワップを締結した。

シンガポール、メキシコ、ニュージーランド、ブラジルなども通貨スワップ対象国として指定した。米韓通貨スワップは2回延長の末に2020年02月に終了した。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国経済』「한·미 통화스와프는 외환시장의 ‘만병통치약’ 아니다 [임도원의 외환시장 백브리핑]」

取り上げられている「説得の内容」というのが、ずさんです。

「新興国が保有する合衆国公債を売却すると、国債金利が急騰して合衆国が困ることになるぞ」と新興国が」なんて書いていますが、自国のことを言っており――「韓国が合衆国公債を売却すれば、あんたは困ったことになるぞ」と脅した――としか読めません。

この書きようですと脅迫が効いたように読めますが、違います。

合衆国は、リーマンショックで世界的にドルの流動性を供給する必要に迫られたのです。

この件については、先にご紹介したとおり、麻生閣下が、

(前略)
しかもあのときに、お宅らがあっちこっちに売りつけたサブプライムローンなる怪しげなる金融派生商品のおかげでみんな世界中迷惑したじゃないか、と。

そのとき……みんなが……早い話が市場からキャッシュがなくなったわけですよね。

みんなバッと引いちゃったもんだから。
(後略)

と述べていらっしゃるとおりです。

そのため、『韓国銀行』だけではなく、『韓国銀行』を含む中央銀行とスワップラインを結んだのです。

上掲のとおり、この臨時のスワップラインは役目を果たしたので終了しました。韓国は常設を望んだかもしれませんが、合衆国にとってすでに不要なものとなったのでおしまいになりました。

韓国が望んでも、相手にとって不要ならそれは維持されません。コレをなぜか韓国は理解できません。自分にとって必要なものは相手が出してくれると思い込んでいます。

そのため拒否されたら「韓国に対する愛はないのか」と怒鳴るのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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