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『韓国銀行』李総裁が檄を飛ばす「金融緩和の調整に細心の注意」

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2022年、『韓国銀行』は、李柱烈(イ・ジュヨル)総裁の行員に対する新年の挨拶を公開しました。危機感がにじみ出た檄文のような内容です。

注目ポイントを以下に引用します。

임직원 여러분!
『韓国銀行』行員の皆さん!

이제 우리 한국은행이 올해 중점을 두고 추진해야 할 주요 업무에 대해 말씀드리겠습니다.
今、韓国銀行が今年重点を置いて推進しなければならない主要業務について申し上げます。

먼저 경제 상황의 개선에 맞추어 통화정책의 완화 정도를 적절히 조정해 나가야 하겠습니다. 이 과정에서 완화 정도의 추가 조정 시기는 성장과 물가 흐름을 면밀히 점검하는 가운데 금융불균형 상황과 주요국 통화정책 변화의 영향을 함께 짚어가며 판단해야 할 것입니다. 특히 그간 높아진 물가와 기대인플레이션이 상호작용하여 물가 오름세가 예상보다 길어질 가능성은 없는지 잘 살펴보아야 하겠습니다.

まず、経済状況の改善に合わせて通貨政策の緩和程度を適切に調整していかなければなりません。

この過程で、緩和度の追加調整時期は、成長と物価の流れを綿密にチェックし、金融不均衡状況主要国の通貨政策の変化の影響を共に勘案して判断しなければなりません。

特にこれまで高まった物価と期待インフレが相互作用し、物価上昇が予想より長くなる可能性がないのか、よく見ていかなければなりません。

대출제도를 운영함에 있어서는 소상공인·자영업자 등 취약계층에 대한 선별적 지원을 당분간 유지하되, 지원제도의 효율성을 제고해 나가면서 코로나 이후 상황을 대비한 중장기 개선방안도 함께 모색해야 하겠습니다.

貸し出し制度を運営するに当たっては、小商工人・自営業者などの脆弱(ぜいじゃく)階層に対する選別的支援をしばらく維持しますが、支援制度の効率性を高めていきながら、コロナ以降の状況に備えた、中長期改善案も一緒に模索しなければなりません。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「李柱烈総裁韓国銀行総裁の2022年新年の挨拶」

李総裁は、お金じゃぶじゃぶできた金融緩和の状況を適切に調整することを第1に挙げています。

ただし、調整の時期については尋常ではないインフレに襲われている現在の状況、またインフレターゲットとなる2.0%との整合性を取らなければならないとも。これは難しい舵取りです。

李総裁が述べているとおり、予想よりもインフレが長く続く可能性が指摘されています。

注目していただきたいのは、李総裁が「金融不均衡状態」という言葉を使っている点です。

これについては、「FVI」(金融脆弱性指数)をご紹介したときに触れました(以下記事)。『韓国銀行』は韓国の金融システムの脆弱性は潜在的に高い状態にあると見ています。これがドボンの導火線になることを防ごうとしているのです。

『韓国銀行』が「韓国の金融システムは脆弱」と認める。「FVI」で危険性を見る
「FSI」(金融安定指数)については「警戒域」に向かっているという件をご紹介しましたが、今度は「FVI」(金融脆弱性指数)について見てみます。 『韓国銀行』が公表したデータをグラフ化したものが以下です。 ⇒参照・引用...

個人事業主の支援は「しばらく」続けるが……としている点も注目に値するでしょう。

金融支援を「いつまで行うのか」が問題です。所得が脆弱な人への支援が切れた瞬間にカタストロフが起こるのでは困ります。貸し出しを調整しながら、金融システムの不安定さを増さないようにコントロールしなければなりません。

『韓国銀行』にはとても難しい舵取りが求められます。

コロナ禍の中、金利を韓国史上最低まで下げて、危機を乗り切るべくお金じゃぶじゃぶ状態を継続しましたが、今度は反転です。お金を絞らなければならないのですが、金融緩和のためにあちこちにリスクが、地雷が埋まっています。金利を上げるときにこそ、当局は細心のリスク管理を行わなければなりません。

李総裁の任期も3カ月を切りました。韓国経済に波乱が訪れることなく退任できるといいですね。なにせ韓国の中央銀行のトップは大変にストレスのかかる仕事ですから。

(吉田ハンチング@dcp)

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