これまでボロ儲けをしてきた対中国貿易で利益が出せなくなりそうというので、韓国メディアでも注目されています。Money1でもご紹介してきたとおり、通関ベースで05~07月、3カ月連続の赤字が確定しています。
また、08月も01~10日時点で「8.9億ドルの赤字」です。
2022年
04月:+6.2億ドル
05月:-10.9億ドル
06月:-12.1億ドル
07月:-5.7億ドル
08月:-8.9億ドル
04月:+6.2億ドル
05月:-10.9億ドル
06月:-12.1億ドル
07月:-5.7億ドル
08月:-8.9億ドル
※08月は01~10日
韓国の通関ベースの貿易統計は、なぜか最後の10日間で大きな黒字が出る傾向があります。
そのため、08月も最後に盛り返すかもしれませんが、とりあえず現時点では「10日間」にしては大きな赤字です。
結論からいえば、08月も対中国貿易は赤字になると見られており、4カ月連続赤字はほぼ決まりです。
もちろん中国の景気に大ブレーキがかかっているという背景がありますが、韓国製品が中国で売れなくなっているというのが根本的な問題です。
例えば中国『BOE』の急速な台頭で、韓国産のディスプレーなどはもう望みはありません。
LCD貿易収支の貿易収支
2021年上半期:17億4,400万ドル
2022年上半期: 8億3,500万ドル
2021年上半期:17億4,400万ドル
2022年上半期: 8億3,500万ドル
プラスなのでまだいいですが、減少傾向が続きやがて赤字になるのは想像に難くありません。例えば、韓国が主力輸出品目としている二次電池用の素材は以下のようになっています。
二次電池用素材の貿易収支
2021年上半期:-22億6,200万ドル
2022年上半期:-42億4,500万ドル
2021年上半期:-22億6,200万ドル
2022年上半期:-42億4,500万ドル
何が起こっているかというと、韓国の輸出する製品は中国市場で売れなくなっており(中国の景気の悪さも影響しています)、一方で中国から輸入する物品の物量は拡大しているのです。
これでが貿易赤字ならない方が不思議です。
韓国から見れば「中国市場はもうからなくなってきた」ですが、中国から見ると「これから美味しいぞ」なのです。
2022年は中韓修交30周年の記念の年なのですが、中韓貿易の潮目が変わった年として記憶されるかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)