韓国では政府負債・家計負債・企業負債の3部門とも異常な速度で増加しちゃった――という結果になっています。
もともと家計負債はいつ爆発するんだといわれてきたのですが、前文在寅政権になってから政府負債の増加速度が急になり、遅れて、まだマシだった企業負債の増加速度もスピードアップ。見事に3部門合わせて異常速度で増えた国という結果になりました。
政府負債の増加について韓国メディア『聯合ニュース』に興味深い記事が出ています。韓国政府の負債が非ハードカレンシー国とデッドクロスした――という話です。
見ていただいた方が早いので、以下のグラフをご覧ください。
↑2022年以降は予測。元データは『IMF』のFiscal Monitor
政府負債の対GDP比率の推移で、韓国と非ハードカレンシー国11カ国(平均)を比較したものです。
驚くなかれ、韓国政府負債の対GDP比率は、2022年には「33.1%」しかありませんでした。対して、非ハードカレンシー国11カ国は「54.5%」。
それが……韓国は特に文在寅大統領時代にどんどん上昇して、「2017年:40.1%」から「2022年:54.1%」に上昇。
非ハードカレンシー国11カ国は「2022年:53.5%」ですから、とうとう今年デッドクロスした――というのが同記事の内容です。
韓国の対GDP比率が下から上に抜いたので「ゴールデンクロス」と呼ぶべきかもしれないのですが、決していい話ではないので、デッドクロスと呼んだのかもしれません。
韓国政府は政府負債が対GDP比率で上昇していくことについて、「先進国平均と比較して韓国はまだマシな方だ」と強弁してきました。しかし、韓国のようなローカルカレンシーの国は、自国通貨で国際決済できるハードカレンシーの国と比較することがそもそも無茶です。
どこまで負債を増やしたら市場の信認を失うのか分かりません。
韓国は、とうとう非ハードカレンシー国11カ国平均を抜いて政府負債を増やすフェーズに入ったのです。国際的な信用が落ちないで済むといいですね。
(吉田ハンチング@dcp)