こういうのも愛国記事の一本というのでしょうか。
読者の皆さまもご存じのとおり、『OpenAI』が2022年11月に公開した「Chat(チャット)GPT」が大評判となっています。
『Google』はもちろんのこと、中国の『百度』までが「負けてたまるか」と自然言語で検索できるAIシステムを公開しようとドタバタです。
世界中の人が「チャットGPT」の優秀さを判定しようと、いろんな質問を投げているのですが、韓国メディア『ソウル経済』が(世界に誇る)『サムスン電子』をキーワードに詩を作らせてみたところ……という記事を出しています。
「チャットGPT」はあっという間に詩を作ってみせた、と記事にしているのですが、その内容というのが、
Sure, here’s a poem about Samsung:
Samsung, a brand so bright and true,
Bringing innovation to me and you,
From smartphones sleek to TVs so grand,
Their products always meet high demand.With technology that’s always advancing,
Their products are forever enhancing,
The way we live, work, and play,
Samsung leads the way every day.So here’s to Samsung,a company so great,
Bringing us products that always innovate,
Their name is known all around the earth,
Proving their worth with each new product’s birth.
この詩を比類なき翻訳エンジン『Deepl』に和訳させると以下のようになります。
サムスンというブランドは、とても輝かしく、真実です。
私にもあなたにも、イノベーションを。
スマートフォンから大型テレビまで。
彼らの製品は、常に高い需要を満たしています。常に進化し続ける技術で
彼らの製品は永遠に向上し続けます。
私たちの生活、仕事、遊びを豊かにします。
サムスンは毎日をリードしています。だから、サムスンに乾杯、とても偉大な会社です。
常に革新的な製品を提供する
その名は世界中に知れ渡っています
新しい製品が生まれるたびに、その価値を証明しています。
『ソウル経済』は、『Apple(アップル)』についても「チャットGPT」に詩を作らせて上掲の『サムスン電子』についての詩と比較しているのですが、まあそれはどうでもいいでしょう。
道化師を雇って「自分を称える詩」を歌わせ、悦に入る中世の王様というのは、こういう感じだったのでしょうか。
「おめぇは何だ? 王様かなんかか?」という大泉洋先生の名言が頭に浮かびます。
「チャットGPT」は韓国をよく知らない
面白いのは、「チャットGPT」が韓国のことをまだよく知らない――ことです。
例えば、2022年03月09日に行われた大統領選挙について聞くと「文在寅大統領が再選に成功した」と答えたようです。
これが現実ならまさに悪夢だったわけですが、そもそも韓国の大統領は1期5年限りで再選なしですから、「チャットGPT」は大統領選挙のルールについて理解していないことになります。
まあ英語圏での情報が先で、ハングル関連の情報についてはプライオリティーが低いでしょうから、このような結果になるのは仕方ないでしょう。
それにしても『サムスン電子』を称える詩とは、恐れ入ります。
(吉田ハンチング@dcp)