速報でご紹介したとおり、韓国最大野党『共に民主党』の党首、李在明(イ・ジェミョン)国会議員の逮捕同意案は国会で否決されました。
しかしながら、同意案に対する票は「賛成139」「反対138」と非常に接戦で、可決できる過半数にこそ届きませんでしたが、『共に民主党』の議席169からすれば、これは困った数字です。
『共に民主党』は一体となって李在明(イ・ジェミョン)党首を守る! 圧倒的多数で逮捕合意案は否決される!だったのに、票読みを誤ったのです。
この結果は「防弾議員団」の結束にヒビが入っていることを意味します。
李在明は造反票を悔しがる
評決後、李在明(イ・ジェミョン)さんは以下のように述べました。
「検察の令状請求が非常に不当であると民意の殿堂である国会で確認してもらえた」
「検察の逮捕同意を否定してくださった多くの方々に感謝する」
「尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は政敵除去、野党弾圧、そして前政権の消去に使うエネルギーを民生を、経済を生かすのにもう少し使っていただきたい」
「最後に党内ともう少しコミュニケーションをとり、多くの意見を収束して力を集め、尹錫悦(ユン・ソギョル)独裁政権の検察独裁に強力に対抗して戦うようにする」
「党内ともう少しコミュニケーションをとり」は造反議員が出たことへの非難だと思われます。「オレを守れよ」です。
当初の予想より造反票が多く出たこと、また「非李在明系の議員が辞任や自身の去就についての表明を要求している」ことについては、ばっくれて何も語らず立ち去りました。
一方の韓東勳(ハン・ドンフン)法務部長官は取材に応え、以下のように発言しています。
「(逮捕同意案が僅差で否決されたことについて)私が評価する問題ではない」
「(検察の李代表の拘束令状再請求の時期について)検察が私に捜査計画を報告することはない」
「政治的に重要な方に対する捜査ではあるが、検察の立場では通常の刑事事件だ。通常の事件と変わらないように捜査すると思う」
『共に民主党』からすれば、憎たらしい敵ですが、韓東勳(ハン・ドンフン)長官はあくまでもクールです。検察もまた決して諦めません。
逮捕請求を必ず再び出しますし、逮捕できずとも起訴をするでしょう。今回『共に民主党』の上層部が考えるより造反議員の数が多かったことは、同党に危機感を与えているはずです。
締め付けを厳しくして造反議員が出なくなるか、それとも今回の結果を受けてさらに防弾議員の数が減るか、果たしてどちらでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)