割安株の見分け方 その36「モメンタム」その01「変動率を見ることの重要性」

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トランプのおっちゃんの話が間にはさまりましたが、割安株を見分けるための指標(INDEX)の紹介を続けます。今回は「モメンタム」です。ややこしいのはモメンタムという言葉が株価トレンドを説明するのに使われることもある点です。

■「モメンタム」は株価の変動幅に注目するINDEX

momentum(モメンタム)は「運動量」「勢い」「はずみ」という意味です。株式市場に使う場合には「トレンドの趨(すう)勢」を指す言葉になります。「市場のモメンタムは……」といった使われ方をします。が、その一方で、指標(INDEX)の「モメンタム」があるのです。これは次の計算式で算出します。

モメンタム = 当日の終値 - ○日前の終値

※○日前の数字には、日足の場合は「10日」「25日」が一般的に使われます。

式からも分かるとおり、モメンタムは当日の株価(終値)が○日前と比べてどのくらい上がったのかを計算しているのです。モメンタムの数値は当日の終値の方が高ければプラス、当日の終値の方が安ければマイナスになります。

佐藤ボイラー(バカ)が買って損切りしたイグニス(銘柄:3689/東証マザーズ)のチャートです。ロウソク足の下にあるのがモメンタム(日間)のチャートになります。いつもどおり株マップ.comのクオンツチャートからの引用です。

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■株価の変動は「勢い」を伴うものである

なぜモメンタムを求めるかといいますと、株価の変動率・変動幅を見ることで「株価変動の勢い」を判断するためです。

MACDの考案者であるジェラルド・アペルは「株価の変動率」を観察することの重要性について、ゴルフのショットに例えています。

ゴルフのティーショットを想像してみてください。ゴルフクラブがボールにヒットすると、打ち出し角、スピードなどは最初は大きなものです。変動率・変動幅は極大ですが、ボールは上空に舞い上がっていくと、スピードも落ち、飛ぶ方向も定まって、変動幅はどんどん小さくなります。やがて、与えられたスピードを失い、今度は落ちていきます。

株価でも、変動率・変動幅の大きさを観測して、変化の方向、その強さを見極めようとするのです。変動率・変動幅が小さくなると、それは失速のサインであり、弱気な(つまりは下落)相場となるわけです。

特に「落下が始まる前は上昇率が軽減する」という観測は非常に重要と、アペルも指摘しています。またモメンタムが「0」を超えていることが上昇(強気)相場の基本であり、そのポイントも見逃さないようにしなけれないけません。

(吉田ハンチング@dcp)

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