株式のチャートを見ていると,、出来高が少ないままの期間があります。その期間で株価が下がることがありますね。その場合「強気相場の到来か!?」と判断することはありませんか?
例えば「出来高が少ない中で株価が下落すれば強気相場のサイン」といったことがいわれたりします。また、一般にこれを信奉している向きもあります。これは正しいのでしょうか? MACDを考案した天才的な分析者、ジェラルド・アペルの言葉を引くなら、
「これは一般的なルールでは誤りだ。しかし多くの人がそう信じ込んでいる間違いである」
となります。以下にアペル自身の著書から引用します。
<<引用 ここから>>
少ない出来高の中で、相場が長期的に急落する場合、この下げはある一定期間継続する傾向が強い。下落相場でに出来高が少ないということは、2つのことを意味している。
まず最初に、投資家の間にパニック感がほとんど見られず、むしろ、その展開に満足しているということだ。株価は下げる見込みだが、それは活発な売り気によるものではなく、買いの需要の消失によるものである。買い需要が低迷すると、株価はそれ自体の重さによって圧迫されるということがよくあるのだ。
2番目に言えることは、相場は、旺盛な買い気を呼び込める水準まで下げてはいない、ということである。緩慢な下落場面を通じて、いわゆる自身満々なタイプの投資家はポジションを維持している一方、買い手は様子見の姿勢を崩していないのである。
<<引用 ここまで>>
『アペル流テクニカル売買のコツ』パンローリング社刊・原題『Technical Analysis:Power Tools for Active Investors』P.122-P.123より引用
初心者トレーダーは、先人、しかも天才的な分析者のこのような言葉には気を付けたいところですね。
(高橋モータース@dcp)