「中国政府は本当に金欠だったのだ」

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政府真的没钱了」(政府は本当に金欠だったのだ)の一文が傑作なのでご紹介します。

中国にも灰色のサイが!」という記事を書いているのが『看中国』の記事です。反共なので傾きもありますが、おもむきもあるというちょっと歌舞いたメディアです。

以下に記事の一部を引用してみます。

中国共産党の多くの地方政府は、民営企業の崩壊、外資の撤退、不動産企業の倒産、景気悪化による失業の波など、高額の借金を抱えている。……各地で倒産の波が拡大している。

(中略)

先月、江西省景徳鎮の楽平中学校の教師たち約100人が学校の入り口に集まり、横断幕を引き、白紙を持ち、スローガンを叫び、当局の長年の給与滞納に抗議し、同一労働同一賃金と業績バックペイを要求するデモを行いました。

当局は非常に神経質になっており、市党委員会の書記が大量の警察官と共に現場に駆けつけ、安定を保った。

(中略)

広西チワン族自治区衡州市の病院医師で、防疫補助金が取り下げられたと訴えるネットユーザーがいた。

その結果、多くの医療・看護系ネチズンも「自分も同じ状況に遭遇した」「病院側は補助金の返還を要求したが、理由の説明を拒否した」と訴えた。

(中略)

政府は本当に金欠だったのだ。

だから、中国共産党も民営企業を活性化させ、外資を誘致し、失業問題を解決したいのである。

しかし、共産党は党機関の設置、党管理企業制度の整備、ニラ刈り、外資系企業の逮捕、反スパイ法の改正によるスパイ容疑の拡大などを続けている。

28日、習近平は自ら政治局会議の議長を務め、現在の経済状況を分析・研究し、外資誘致をより重要な位置に置き、対外貿易と投資の基礎を安定させる必要性に言及した。
(後略)

⇒参照・引用元:『看中国』「中共国灰犀牛来了,官民都面临大祸」

中国のあっちこっち、特にビンボな地方政府で給与の不払いなどが進行しており、市民の怒りが表明されています。中国共産党が真に恐るのは内乱であって、鎮圧できるレベルのうちになんとかしなければなりません。

そのためにはとにかく経済状況を安定させる必要があります。

中国共産党がどのくらい危機感を抱いているかを知られるものとして、例えば、2023年04月23日、商務部が出した資料があります(以下)。

プーさんのいう「中国的な社会主義」に基づいて商務部で研究グループを開催――という上におもねるような話ですが、この中になんと書いてあるかというと――。

(前略)
われわれは質の高い発展という主要任務と、新しい発展パターンの構築という戦略的任務をしっかりと把握し、商業業務の「3つの重要」という位置付けを堅持する。

消費の回復と拡大を優先し、対外貿易の規模と構造の安定化の推進に一層努め、外国投資の誘致と活用に一層努めて多国間経済貿易協力を深化し、ハイレベルで効果的な質と量の合理的な成長を達成するために、近代的な社会主義国の建設に向けて良いスタートを切るべく相応の貢献をしていきます

「まあ、好きにしなはれ」ですが、「外国投資の誘致」と書いているところに要注目です。外国にお金を出させたいというわけで、脇の甘い日本など絶好のカモです。

はっきり言えば、中国は外国からの投資を切実に求めている状況なのです。

その渇望とは裏腹に、『看中国』の上掲記事が「過去5日間で、世界の投資家は上海・深セン・香港のクロスボーダー取引を通じて、中国株から正味31億7,000万ドルを引き揚げた。 分析によると、中国経済の再開による好影響は終息に向かったという」と書くような状況なのですが。

中国共産党の支配する「国際法を守らない」「企業人をスパイだといって拉致監禁する」ような国に誰が投資するんだ、という話ですが――この期に及んで「議員団を率いてプーさん詣でをしようという議員がいる」国があります。

地方政府の債務過剰という問題は、見慣れた灰色のサイかもしれませんが、中国全土を危機に陥れる可能性があるものです。これを本当に中国共産党中央が「知らんがな」で済ますのかは見ものです。

「灰色のサイ」とは?
投資関連のニュースでは、ときに「何それ?」と思うような言葉が登場することがあります。Money1でもかつて紹介したことがある「ブラック・スワン」「ゴルディロックス」「ヒンデンブルグ・オーメン」などはその代表格といえるかもしれません。そのよう...

(柏ケミカル@dcp)

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