中国共産党政府は、中国の経済が復調していると喧伝に努めていますが、自由主義陣営国では「中国のリオープニング期待」が後退しています。
「好調」としかいわない中国当局の発表を信じるわけにはいかないのが現状で、本当に中国経済は復調しているのか、メディアも疑問を呈しています。
例えば、『Wall Street Journal』は「中国経済の年間成長率は間もなくわずか2%か3%にまで低下する可能性があり、人口高齢化と労働力人口の減少により中国経済はさらに悪化するだろう」という見方を示しています。
中国経済への懐疑的な見方は、当然投資家の動きに影響を与えています。
『Bloomberg』は「These Asian Markets Are Becoming Investor Darlings as China Stocks Sink」という記事を出しており、中国株式市場は沈没しているが、他のアジア市場では株価が上がっているという現状を指摘しています。
こういうときは『Bloomberg』のチャートが一番きれいに見えるので、以下に引用してみます。
この1カ月の日本(nikkei)、台湾(TWSE)、中国(ハンセン)、韓国(KOSPI)の比較です。
日本(nikkei):8.21%
台湾(TWSE):6.85%
韓国(KOSPI):3.05%
中国(ハンセン):-4.94%※2023年06月02日現在
⇒参照・引用元:『Bloomberg』「HSI:IND」
KOSPIですら3.05%上昇したのですが、中国のハンセンIndexは約5%下落。お金が抜けています。
なにせ中国には透明性が全くありませんので、お金を投じていいものやら懐疑的になっても当然。「de-risking(デリスキング)」の一環です。
中国当局は最近やたらに「中国への投資チャンス」というキャンペーンを張っていますが、自由主義陣営国がそんなウソを信じるでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)