アメリカ合衆国と中国の対立が進化しています。
2023年09月06日、アメリカ合衆国メディア『The Wall Street Journal』は、中国政府の中央組織職員が職場のチャットグループや会議でiPhoneの使用を中止するように上司から指示を受けている――と報じました。
これによってAppleの株価は急落した(上掲)のですが、どっこい中国の皆さんのiPhone愛はそんなものでめげたりはしなかったのです(チャートは『Investing.com』より引用)。
2023年09月15日、中国の最大手ECサイト 『天猫(Tmall)』のアップルストアでiPhone15シリーズの予約販売が開始されたのですが……開始1分で完売しました。
アップルの中国ホームページの方も、予約販売開始後10分でサーバーがダウン。30分も経たないうちに準備したすべての物量が売り切れました。
中国外交部は、「中国の一部政府機関がアップル製携帯電話の使用を禁止しているとの報道がありますが、このニュースは本当ですか? 外務省もiPhoneの使用を禁止しているのでしょうか?」という質問に対しては、「中国は、『Apple』などの外国ブランドの携帯電話の購入や使用を禁止する法律、規制、政策文書を発行していない」と答えています(2023年09月13日の外交部記者ブリーフィング)。
↑2023年09月13日の中国外交部の定例記者ブリーフィングにおいて。記者からの質問に答える毛寧報道官。
ただし、「しかし、私たちは最近、一部のメディアが『Apple』の携帯電話に関連するセキュリティーインシデントを暴露したことに気付きました」とも述べています。
中国政府は、セキュリティー問題を掲げて『Micron(マイクロン)』の半導体に制限を科したことがありますので、『Apple』も油断はできません。
ただ、現在のところ、中国の皆さんのiPhone愛には変わりはないようです。
(吉田ハンチング@dcp)