あまり日本では報じられていませんが、中国で「中国理解会議」なるものが開催され、2023年12月03日に閉幕しました。
中国を理解してもらうためのフォーラムというのが主旨で、この世にもあほらしい会議のために習近平総書記は以下のようなコメントを寄せています。中国外交部のプレスリリースです。
2023年12月2日、習近平国家主席は2023年読中国国際会議(広州)に祝電を送った。
習近平国家主席は、現在、世界経済の回復は弱く、地政学的対立は激化し、人類は再び歴史の岐路に立っており、手を携えて世界のさまざまな課題に対処し、世界共通の発展を促進し、全人類の幸福を増進することが一層必要であると述べた。
習近平は、中国を理解する鍵は中国式の近代化を読み解くことだと指摘した。
今日、中国は中国式の現代化を通じて強国の建設と民族の若返りを全面的に推進し、人類運命共同体の構築を推進しており、中国の未来と人類の未来は密接に絡み合っている。
われわれは、高水準の開放による質の高い発展の推進を主張し、市場志向、法治主義、国際化されたビジネス環境の構築を継続し、規則、規制、管理、基準の面で制度に基づく開放を着実に拡大する。
われわれは他国との利益の融合を拡大することに揺るぎなくコミットし、中国の新たな発展を通じて世界に新たな原動力とチャンスをもたらし続ける。
中国は、平和的発展、互恵協力、共同繁栄のために、他国と手を携えて世界の近代化に取り組んでいくことを期待している。
来賓の皆さまが中国と世界の交流と協力を促進し、共同の発展と繁栄を実現し、人類運命共同体の構築を促進することに貢献されることを希望する。
中国国家創新発展戦略研究院、中国人民外交学院、広東省人民政府の共同主催による「中国理解」国際会議が02日、広州で開幕し、「百年の変化の下での中国の新たな行動-利益の収斂を拡大し、新たな世界を構築する」をテーマに行われた。
中国はお金がないので、自由主義陣営国を騙すべく、「市場志向、法治主義、国際化されたビジネス環境の構築を継続し、規則、規制、管理、基準の面で制度に基づく開放を着実に拡大する」などと自分でウソを言っています。
もう何度だっていいますが、個人の自由や法律の上に中国共産党と習近平がある国で全く信用できません。法律は中国共産党と習近平の思惑によって自由に変更でき、恣意的に運用されます。
「中国と世界は運命共同体だ」という、習近平さん理論を主張しています。自由主義陣営国からすれば「勝手に巻き込まないでくれ」なのですが、厚顔無恥な主張を繰り返しています。沈むなら1人で沈没していただきたいところです。
この習近平さんのアピールを受けて、中国共産党の英語版御用新聞『Global Times』はトンデモ記事を出しています。記事から一部を以下に引用します。
(前略)
30以上の国と地域から70人の国際的なゲストが参加した3日間の会議は、金曜日に「前例のない世界的な変化の中での中国の新たな挑戦――利害の一致を拡大し、未来を共有する共同体を構築する」というテーマで幕を開けた。(中略)
ケンブリッジ大学政治・国際学部シニアフェローのマーティン・ジャックは、コンファレンス中に「中国の近代化の特徴のひとつは、西洋の近代化が植民地主義を通じて他の国々を搾取することで成り立っていたのに対し、中国の近代化は発展途上国として、発展途上国と非常に緊密で建設的な関係を築くことだと思います」と『Global Times』に語った。
「中国の近代化は実際には贈り物であり、世界の人口の大部分が住む発展途上国に利益をもたらすのに対し、西洋の近代化は実際には予防と抑圧を目的としたものだった」とジャック氏は語った。
(後略)
中国の近代化は「世界への贈り物」だそうです。
(もし本当にそんなことを言ったとして)いまだに共産主義や中国のやり口に幻想を抱く学者が存在することには驚かされます。中国は国際法を守らない無法者国家であり、中国が発展することは世界にとって迷惑です。
(吉田ハンチング@dcp)