中国の税関(海関総署)は山賊か何かなのか――という無茶苦茶な話が出ています。
中国の税関といえば、何かとルールを変えて各国の輸出品をストップしてきました。中国が気に食わない国からの輸出品目には「調査を強化する必要がある」などの難癖をつけ、通関させない措置を取るのです。
例えば、オーストラリアなら石炭、木材、ワインなど主力輸出品目が対象にされましたし、福島処理水放出を理由に日本産水産物の輸入を全面ストップ(2023年08月24日以降)したりしています。
Money1でもかつてご紹介したとおり、石炭輸送船が港で荷下ろしもできず滞留しているという異常な光景が見られました。中国はWTOのルールを一切守らない国であり、そもそも加盟を許したのが間違いだったのです。
無茶苦茶だというのは、この海関総署が税関で押収した物品を、「役得」として職員に分配していたというのです。しかも、公務員の給与すらも遅配が発生している現在ですので、その分配がなくなって職員がぼやいているというのです。
『Radio Free Asia』の記事から一部を以下に引用します。
(前略)
上海税関に近い関係者によると、税関で押収した物品は従業員に非公開で配布されなくなり、代わりにオークションに出品される予定だという。上海の税関関係者は、従業員への福利厚生を打ち切るなどの経済環境の悪化を受け、税関も旅客物品を没収して公務員の福利厚生を強化していると明らかにした。
王さんの同級生は上海税関で働いており、彼女は水曜日(07日)、
「上海は今こんな状況だ(上海の経済状況は非常に悪いということを言っています:引用者注)。以前は(税関で没収された品物を)入手できたが、今は非常に難しい。
そして今、彼ら(税関)はそれを売ってお金を稼いでいます。葉巻、ワイン、高級品など、たくさんの押収品があります。このオークションで得たお金がどこに消えたのか分かりません。
それは公共のルートを通じてオークションに出品されます。しかし、従業員も大きな分け前を手に入れることはできません」
(後略)
税関で違法として持ち込めなかった押収品を以前なら従業員にも分配があったのに、それがなくなった――とのこと。
経済環境が悪く、職員も暮らしが大変だというので、その押収品をオークションに横流しして稼ぎ、「福利厚生」にしている――というのです。
もう何度だっていいます。中国の税関は、押収品を山分けするような「山賊か何か」なのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)