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韓国『TBS』が泣き言「もうお金がない」閉局の危機!

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韓国の放送局『TBS』が破綻、閉局の危機となっています。


↑『TBS』は、ソウル特別市麻浦区にある「S-Plex Center」に入っています。ちなみにこのセンターは「IT首都ソウルをブランド化してソウルの競争力を高め、先端IT産業とデジタル文化コンテンツ、放送・通信が結合したニューメディアネットワークを形成し、世界のデジタルフューチャーをリードする世界的ITランドマーク」となるために建設されました。

面倒くさい話なのですが、まず『TBS』についてご紹介します。

もともと交通情報を提供するラジオ局だった

韓国の『TBS』というのは「The Traffic Broadcasting System」の略で、主にソウル特別市とその周辺地域に向けた交通情報を提供する公共放送局です。

もともと交通情報のラジオ放送局として1990年に設立され、その後、テレビ放送やデジタルコンテンツへとサービスを拡大しました。

日本の『TBS』は、東京放送ホールディングス株式会社」(Tokyo Broadcasting System Holdings, Inc.)」ですが、韓国の『TBS』はそもそも「交通情報の放送局」なのです。

放送内容が左巻きに偏向

「公共放送」であり、予算のほとんどがソウル市からの資金提供で成立しています。年間予算約400億ウォンの70%以上がソウル市から提供されているのです。予算の7割以上が地方政府の公金というのもスゴいですが、問題は放送内容です。

もともと交通情報を流すだけですが、現在は一般ニュースやエンターテインメント番組、またテレビ放送も行っています。

「政治的でないものはない」韓国ですので、メディアにも色が付くのです。

『TBS』の番組として人気となったのが、「金於俊(キム・オジュン)のニュース工房」という番組です。左派・進歩系アンポンタンに味方する内容で、「薄汚い葉加瀬太郎」で知られる金於俊(キム・オジュン)さんがキャスターを務めたラジオ番組です。

金於俊(キム・オジュン)さんは、ジャーナリスト、政治評論家という肩書になっていますが、その実、陰謀論めいた言説まで述べる人物で、あまり信用は置けません。

しかし、「金於俊(キム・オジュン)のニュース工房」は、韓国国内で非常に影響力のある番組となり、特に進歩派の市民や若者の間で高い人気を誇りました。その一方で、保守派からはその内容が一方的であるとの批判もあり、政治的な論争の的となることもありました。

同番組は2021年まで放送されていましたが、ソウル市の行政方針の変更に伴い、番組の放送は終了。番組終了の背景には、TBSを運営するソウル市がメディアの政治的中立性を確保するために番組編成を見直したことがあるとされています。

しかし、金於俊(キム・オジュン)さんはしれっとYouTubeを舞台に「金於俊(キム・オジュン)のニュース工房」を続けています。

――というわけで、『TBS』は思想的に偏向した(左巻き)放送局と目され、放送内容に対して是正要求が出されていたのですが、応じず、2022年11月にはソウル市議会で「TBS支援条例廃止案」が可決。

2024年06月にはこれが施行され、ソウル市による財政支援が途絶しました。

「もうお金がない」『TBS』の泣き言!

資金が途絶したので『TBS』は存続の危機に瀕しています。

2024年08月8日、『TBS』代表取締役職務代行のイ・ソングさんは、記者説明会を開催し、

「開局34年で廃局の危機に陥った。来る09月には資金が底をつく。

250人余りの職員とその家族が生活の場を失うかもしれない。

今月(08月)中にソウル市議会の支援がなく、民間投資家が現れなければ危険な状況」

と述べました。

この泣き言に対して、ソウル市議会は一蹴の構えです。

2024年08月09日、ソウル市議会のキム・ヘジ報道官は、

「TBSはこれまで市議会に自分たちの立場だけを強く主張し、世論に同情を求めるばかりで、市議会が要求した改革の努力はおろか、議会に対する尊重はなかった」

「TBS支援条例案はすでに廃止され、予算編成の可否は議会が決定するところではない」

とぴしゃりとはねつけています。

簡単にいえば「知らんがな」ですが、「お前らの態度が悪いからだろが!」という至極もっともな意見表明です。もうすぐ資金が底を尽くという話ですので、韓国の『TBS』の廃局は待ったなし!――です。

――というわけで大変に面白い事態となっています。『TBS』がおしまいになるかどうか、読者の皆さまもぜひご注目ください。

(吉田ハンチング@dcp)

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