2024年11月15日、『韓国銀行』が「2024年10月の居住者外貨預金動向」のリリースを出しました。
※この場合の居住者の定義は「内国人と国内企業、国内に6カ月以上居住した外国人、国内に進出している外国企業などの国内外貨預金」です。
当月は面白い結果です。以下をご覧ください。
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2024年10月の居住者外貨預金動向」
10月は対前月比で、一気に「51.0億ドル」も外貨預金が減りました。
Money1でもご紹介しているとおり、韓国の外貨準備のうち現金たるDeposits(預金)は大体あっても200億ドルくらいです。規模からいうと、いつもの外貨準備高のうち約1/4がなくなったことになります。
なぜこんなに減ったのかというと――もちろんウォン安が進行したからです。
上掲は、ドルウォンの「月足」のチャートですが、2024年10月は大きくウォン安が進行しました(チャートは『Investing.com』より引用)。11月現在もウォン安が進行中ですが、「1ドル=1,400ウォン」を巡っての攻防となっています。
『韓国銀行』は以下のように説明しています。
〇 (通貨別)ドル預金、ユーロ預金、人民元預金は、それぞれ前月末比で31.0億ドル、8.0億ドル、6.0億ドル減少しました。
― ドル預金は、ドル/ウォン為替レートの上昇*などにより輸出入企業の予備資金需要が減少し、現物為替の売却が増加したことや、企業の輸入決済資金の支払いがあったことから減少しました。
*ドル/ウォン為替レート:2024年09月末 1,319.6ウォン → 10月末 1,383.3ウォン
― ユーロ預金は、一部企業の現物為替の純売却などにより減少しました。
― 人民元預金は、先月一部企業が事業売却資金を一時的に預け入れた影響で増加していた預金が減少しました。
ウォン安が急進したので、売却が進行したのです(ウォンに換えると増えるから)。
上掲のとおり、企業も個人も外貨預金を減らしました。
さて、この先ドルウォンがどうなるか?――です。
(吉田ハンチング@dcp)