韓国政府「上半期だけで中央銀行から88兆も借りる」そんな先進国はないよ

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もう何度だっていいますが、そんな先進国はねえよ――です。

2025年06月、李在明(イ・ジェミョン)大統領が就任しました。しかし、この06月だけで韓国政府は中央銀行『韓国銀行』から17兆9,000億ウォンも短借していたことが分かりました。

国会企画財政委員会所属のパク・ソンフン議員が韓国銀行から提供されたデータによる。

そもそも支出予算600兆ウォン超え自体が無理なのですが、アンポンタンだった文在寅政権の際に600兆ウォン超えを達成し、以降政府予算は拡大を続けています。

李在明(イ・ジェミョン)政権は第2次補正予算を組んで、2025年の支出予算は、とうとう700兆ウォン超えを実現しました。

無茶苦茶もいいところで、文在寅政権の末期から「税収が足らない」(当たり前だ)という事態になっていました。

韓国政府の財政は火の車。そのため『韓国銀行』から短期借入を行っては返す――となっています。

事実上、韓国政府の財政は自転車操業なのです。

『韓国銀行』の「対政府一時貸出金」は、2025年上半期累計で「88兆6,000億ウォン」となっています。

もっとも2024年上半期の短借金額は累計「91兆6,000億ウォン」でしたから、3兆ウォン減っています。

ただし、これは別に李在明(イ・ジェミョン)政権が「あまりお金を借りないようにしよう」と反省したから――というわけではありません。単に大統領選挙期間に貸し出しがなかった――だけです。

短借なので「借りては返す」の繰り返しで、04月末時点で残っていた55兆ウォンを全額返済したので06月末時点での『韓国銀行』貸し出し残高は「17兆9,000億ウォン」のみとなっています。

しかし、『韓国銀行』からの借り入れはこれから膨らむものと見られます。

なぜなら700兆ウォン超えという無茶苦茶な支出予算を組んでいるからです。

もう何度だっていいますが、そもそも政府が中央銀行から直接お金を借り入れるなんて国は普通ありません。先進国ならなおのことです。

『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)のワーキングペーパー「Central Bank Credit to the Government: What Can We Learn from International Practices? (中央銀行から政府への信用供与:国際的事例から何を学べるか?)」では、以下のように述べています。

(前略)
主な結果は以下の通りである:

(i)サンプルの約3分の2の国が中央銀行による政府への融資を禁止しているか、短期融資に限定している。

(ii)ほとんどの先進国と柔軟な為替相場体制を持つ多くの国が、中央銀行による政府への融資に強い制限を設けている。

(iii)短期融資が認められている場合、ほとんどのケースで市場金利が課され、その額は政府歳入のわずかな割合に限定され、この融資から恩恵を受けるのは国家政府のみである。

しかし、多くの国で改善の余地がある。政府が公共支出を賄うために中央銀行の資金に大きく依存しているため、物価安定の維持という政策目標を達成するためには、中央銀行の政治的・運営的な自律性が損なわれることは避けられない。

(中略)

中央銀行による政府への融資に関する法的規定は、その国の発展レベルと逆相関があるようだ。

先進国の3分の2では中央銀行が財政赤字に資金を供給することはできないが、新興市場経済国ではこの割合はほぼ2分の1に低下し、発展途上国では5分の1にすぎない。
(後略)

⇒参照・引用元:『IMF』公式サイト「Central Bank Credit to the Government: WhatCan We Learn from International Practices?」

韓国は先進国だと自称してはいますが、先進国なら普通はあり得ない「政府が中央銀行から短借を繰り返す」という体裁の悪いことを行っているのです。

本件について聞かれた『IMF』アジア太平洋局長を務めたことのある『韓国銀行』の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は「ルールがそう(借りられるようになっている)なら仕方がない」と、珍しく歯切れの悪い回答をしています。

(吉田ハンチング@dcp)

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