韓国政府「韓国型SWFを2026年上半期に造るぞ!」⇒ 何それ。目的の一つはウォン安阻止と見られる

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韓国の大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんと愉快な仲間たちが面白いことを言い出しました。

2025年12月11日、李在明(イ・ジェミョン)さんが「2026年部処業務報告」において、2026年に「韓国型ソブリンウェルスファンド(国富基金)」を造成する――としました。

企画財政部(国税庁・関税庁・調達庁)、国家データ庁の業務報告。

企画財政部の具潤哲(ク・ユンチョル)部長(長官)は、「韓国型ソブリンウェルスファンドの設立を推進することで、国富を体系的に蓄積し増殖して未来世代に引き継ぎたい」と述べました。

韓国型ソブリンウェルスファンドって何だ?――なのですが、

企画財政部は「シンガポールの『Temasek(テマセク)』などを参考にし、2026年上半期に韓国型ソブリンウェルスファンドをつくる」としています。

Sovereign Wealth Fund(ソブリンウェルスファンド:略称「SWF」)というのは、「国家が所有し、国家の資産を運用するために設立された投資ファンド」のことです。

『Temasek』は、シンガポール政府が100%保有する国有投資会社(ソブリンウェルスファンドの一種)です。会計年度が終わる2025年03月31日時点で、4,340億シンガポールドル(約3,357億ドル)を運用しています。

時価評価ベースでは4,690億シンガポールドルになります(非上場ポートフォリオを含んだ場合)

今回、なぜまた韓国型ソブリンウェルスファンドなどと言い出しのでしょうか。

国内にも投資できるようにしょう

韓国でSWFの役割を担っているのは、先にもご紹介したとおり、『韓国投資公社』(略称「KIC」)です。

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『KIC』の場合、運用原資は外貨準備高の一部です。

⇒参照・引用元:『KIC』公式サイト「2024 Annual Report」

上掲は『KIC』自身による運用リポートですが、2024年に「2,065億ドル」を運用し、8.35%の運用益を達成しています。

『KIC』は「韓国投資公社法で国内投資が原則禁止」なのです。つまり、2,065億ドルは海外資産で運用されているのです。

「ウォン安阻止」もできる

具潤哲(ク・ユンチョル)長官が参考にするとしたシンガポールの『Temasek』は、国内に50~52%投資しています。

早い話が、新しく造る韓国版SWFというのは、韓国内にも投資を行えるようにしようというのが一つの理由と見られます。

これを進めるといいことがあります。ウォン安を阻止するために役立ちます。

韓国内投資ができるようになれば、「ウォン売り・ドル買い」が減少します。国内投資ならウォンでいいからです。

それどころか、ドル資産をウォンに換えて韓国内に投資するなら、「ドル売り・ウォン買い」なので、ウォン安進行に対抗できるというわけです。

つまり、韓国版SWFを造るぞー!という話は、「ウォン安阻止」がひとつの理由と考えられるわけです。

それにしても韓国政府がここまでウォン安阻止に必死というのは、非常に面白い現象です。

(吉田ハンチング@dcp)

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