韓国の企画財政部が面白いプレスリリースを出しました。
「『IMF』はそんなこと言ってない」というもので、これは韓国メディア『ソウル経済』の報道に対する「反論・釈明」です。
以下をご覧ください。
『IMF』がわが国の債務比率の増加速度が非基軸通貨国の中で最も速いと警告した――というのは事実ではありません。
<報道内容>
□2025年12月21日、『ソウル経済』は「IMFの警告…韓国の国の借金、非基軸通貨国の中で最も速く増加」という記事で、ㅇ「わが国の国内総生産(GDP)比政府債務比率が、今後5年間にわたって全世界の非基軸通貨国家の中で最も速い速度で増加するだろうという国際通貨基金(IMF)の分析が出た」と報道しました。
<企画財政部の立場>
□『IMF』は財政モニター(Fiscal Monitor)を通じて国家別の財政統計を提示しているが、基軸・非基軸通貨国家を区分しておらず、「わが国の債務が非基軸通貨国の中で最も速く増加する」と警告したり、「今後5年間にわたって全世界の非基軸通貨国家の中で最も速い速度で増加するだろう」という分析をしたという事実はない。□併せて、『IMF』は年次協議報告書(11月24日)でわが国の財政条件について、
“Central government debt remains sustainable, with substantial fiscal space over the forecast period.”
展望期間(~’29年)にわたって債務は持続可能な水準を維持するであろうし、相当な財政余力を確保するであろう
――と評価している。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「(보도설명) IMF가 우리나라 부채비율 증가 속도가 비기축통화국 중 가장 빠르다고 경고했다는 것은 사실이 아닙니다.」
確かに『IMF』の『Fiscal Monitor』は、単に政府負債についての現況および予測を提示するものです。しかし、現況と予測自体がある種の警告になることだってあります。
『ソウル経済』を擁護するわけではありませんが、韓国政府の負債が急増することが懸念されるのは当然です。『IMF』でなくても、数字の推移を見ていれば誰にだって分かることですから。
2025年01~10月の政府負債(D1であることに注意してください)の推移は以下のようになります。

データ出典:『月刊財政動向12月号』
10月は「1,275.3兆ウォン」まで増えました。01月 ⇒ 10月で「10.0%」も増えています。あんたらは何をやっているんだ――という増加速度です。
『IMF』でなくても「大丈夫なの?」と心配になるでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)






