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【韓国銀行】が「韓国ウォンは弱い通貨」と説明。韓国は中国と一蓮托生と見られている

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ウォン安が進行しており、心理的な抵抗線である「1ドル=1,200ウォン」を突破しかかっています。

以下のチャートをご覧ください(チャートは『Investing.com』より引用:日足)。


↑水色の線が「1ドル=1,200ウォン」です。

ドルウォンは2020年12月初頭から2021年01月初頭にかけてダブルボトムで底を作り、以降はウォン安方向に進行して右肩を上げてきました。

ウォン安も11カ月かけてここまできたわけですが、ドルが強くなっているので新興国通貨は総じて安くなっています。しかし、ウォン安の進行は他の通貨と比較して早いという分析が出ています。

他ならぬ『韓国銀行』から、です。

『韓国銀行』が説明するウォンの弱さ

2022年01月18日、『韓国銀行』国際経済研究室から「BOK課題ノート」「第2022-2号」が出ました。「最近ウォンが弱い原因を分析」というタイトルで、非常に興味深い内容です。

以下に一部を引用します。

2021年のうち、外貨資金の需給状況と経済ファンダメンタルが良好であるにもかかわらず、ドル/ウォンの為替レートは、ドルインデックス主要新興国の対米為替レートに比べて急速に上昇し、他の通貨に対しても弱気を示している。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「[第2022-2号]最近ウォンが弱い原因を分析」

ドルウォンのレートを、ドルインデックス(ドルの強さを示す指標:DXY)、主要な新興国通貨の対ドルレートと比較しているのですが、以下です。


↑「2021年01月=100」としたときの、ドルウォンレート、DXY、主要新興国通貨の対ドルレートの推移。ドルウォンレートが最も動きが大きい。つまりウォンは他の通貨よりも明らかに安値進行が大きい。

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「[第2022-2号]最近ウォンが弱い原因を分析」

上掲は『韓国銀行』の作成したグラフですが、ウォンは他の通貨よりも安値進行の幅が大きいのです。

『韓国銀行』は以下のように説明しています。

(前略)
一方、ウォンは米ドルだけでなく、ドルインデックスや主要新興国通貨など他の通貨に対しても弱さを見せている。

昨年中、ドルウォン為替レートの上昇率(+8.2%)は、ドルインデックス(+6.3%)および新興国対米為替レート(+2.7%)の上昇率を上回った。

また、最近のグローバル景気状況と同様に、「アメリカ合衆国のテーパリング期待・中国の景気不振などがドルが強くなる主要因」として作用した過去の時期(2012.12~2013.7月)と比較しても、ドルインデックス(2.6% ⇒ 6.3%)と新興国通貨(0.1% ⇒ 2.7%)の切り下げ拡大幅より、ウォンの切り下げの拡大幅(3.6% ⇒ 8.2%)はさらに大きくなった。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「[第2022-2号]最近ウォンが弱い原因を分析」

DXYは「6.3%」、新興国主要通貨は「2.7%」の切り下げで済んでいるのに、ウォンは対ドルで「8.2%」も安くなっています。

つまり、これはウォンがいかに弱い通貨であるかを如実に示しています。

興味深いのは、現在と同様にドルが強くなった過去の時期との比較です。

「2012年12月~2013年07月」には、ドルウォンの変動幅は「3.6%」で済んでいたのに、現在の変動幅は「8.2%」に達しているのです。

脆弱性が高まっているのではないか、とも考えられます。

なぜウォンは他の通貨より弱いのか?

なぜウォンがこのように弱まっているかについて、『韓国銀行』は以下のように説明しています。少し長いですが引用します。

(前略)
これは、アメリカ合衆国の通貨政策基調の正常化展望などの影響でドルが強くなる基調を見せる中、韓国経済の対外リスク要因為替相場期待に対する市場反応が複合的に作用したことによるもの、と見られる。

韓国経済は国際原材料の輸入、中国経済、半導体などへの依存度が高く、最近、米連邦の通貨政策基調正常化の見通しなどによるドル強勢の局面で、こうした対外リスクに相対的に大きく影響を受けた可能性が高い。

まず、国際原材料価格の上昇は、資源輸入国である我が国の貿易条件およびび経常収支に否定的な影響を与え、ウォンを切下げる要因として作用した可能性がある。

また昨年半ば以降、『恒大集団』のデフォルトの可能性などが台頭し、中国の実体経済鈍化に対する懸念が深化したが、韓国のように貿易依存度が高い国家ほど、今回のドル強気期に中国景気鈍化の影響を大きく受けたと見られる。

一方、グローバル投資家の株式ポートフォリオのリバランス過程で外国人投資資金が流出し、国内投資家の海外投資は拡大し、ウォンが相対的に急速に下落した。

特に昨年下半期に入ってメモリー半導体景気に対する懸念が台頭し、半導体依存度の高い国内株式市場に一時的に否定的な影響を及ぼした。

最後に、これらの対外リスク要因に加えて、為替レートの上昇予想による先物為替ヘッジおよび投機需要の増加も、為替レートが他の通貨に比べて大きく上昇する要因として作用したものと見られる。
(後略)

『韓国銀行』はウォン安が急速に進行した理由を――合衆国『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)の金融引き締めに向かう動き、輸出(特に中国相手)に依存する韓国経済のリスク、株式市場での資金流出などによる副合意要因である――と説明しています。

中国と韓国は一蓮托生なのだ

特に注目すべきは、韓国の輸出依存、特に最大の貿易相手国である中国への依存です。

『韓国銀行』も同資料内で、「貿易依存度(24.6%、2020年基準)が高い韓国は、他の新興国に比べて中国の景気減速懸念の影響を大きく受けた可能性がある」としています。

また、「新興国およびドルインデックス国際通貨はもちろん、中国依存の高い東南アジア新興国5カ国(インド・インドネシア・マレーシア・フィリピン・タイ)通貨よりも高い水準を示した」とも。

つまり、韓国は中国依存度が高いといわれる東南アジア5カ国よりも中国に依存しており、中国の景気が減速したら韓国も合わせて失速すると見られているのです。だからこそ、中国景気減速の懸念の高まりと共に通貨が他の国に比べて安くなるのだ、と。

これは、先にご紹介した「韓国の株価を評価する際に中国と一緒に見られる」という話と同じスジの説明です。

つまり、外為・株式問わず、市場からは「韓国は中国と一蓮托生」と見られているわけです。

『韓国銀行』が言及していない点にあえて踏み込むなら、もし韓国が政治的に明らかに合衆国側に立っていたら、ここまでウォン安は進行したでしょうか?
 
 
いずれにいたしましても、韓国の通貨「ウォン」の脆弱性は『韓国銀行』自身の資料によっても説明されています。

(吉田ハンチング@dcp)

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