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企業業績から株価を分析する方法

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■株価が妥当かどうかを判断する方法はいろいろある!

「株価」は時間とともに刻々と変動します。株価はその企業の評価といってもいいですが、その企業の業績が正当に反映されているとは限りません。割安な株、割高な株などさまざまです。投資するなら現在割安な株を買って、上がったところで売るのがいいですね。

株価を分析する方法についてご紹介しましょう。現在の株価が適正かどうかを分析する方法はいろいろありますが、基本は一つだけです。

「利益」の大きさに対して「企業の評価額」がどれくらいの水準にあるかをみるということです。ただし、「利益」とは何か、「企業の評価額」とは何か、でいくつかの指標ができあがっているわけです。

●PER
⇒もっともよく使われる指標で、「『1株当たり利益』に対して実際の株価が何倍か」を示します。「利益」は1株当たり利益を使い、「企業の評価額」は株価を使っていると考えればわかりやすくなります。

●PBR
⇒その企業の解散価値(=純資産)と時価総額を比較する指標です。純資産はその企業の払い込まれた資本金とそれまで蓄積してきた利益の総額ですから、「過去の利益の蓄積総額」とみていいでしょう。一方「企業の評価額」は時価総額(株価×発行済み株式数)で計算されます。

EBITDA倍率(EV/EBITDA)
⇒マーケットの「企業価値」は純負債総額と時価総額の合計値ですから、株式だけでなく、債券も含めて考えた「企業の評価額」です。これに対して「利益」は税金、金利、減価償却などを差し引く前の「本業の儲けを示す利益」を使っています。

●DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法
⇒これは上記のような「利益」と「評価額」の比較ではなく、理論株価を計算する方法です。株価は、将来生み出される利益を現在価値に割り引き、それを合計した金額となるという考え方で、「理論値」を計算します。これを実際の株価と比較する方法です。

どういう判断をするかを挙げてみましょう。

●PER
⇒一般的に、PERの値が高いほどその株は割高、低いほどその株が割安とされます。

●PBR
⇒一般的に、PBRの値が高いほどその株は割高、低いほどその株が割安とされます。

●EBITDA倍率(EV/EBITDA)
⇒得られた数値が低いほど、また過去の平均値と比較してかい離が小さい(平均値を下回る)ほど株価は割安とされます。

●DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法
⇒その企業の現在の株価の「理論値」が得られますので、それを現在のマーケットの株価と比較することで割安・割高を判断する。

■それぞれの分析のメリット・デメリット

それぞれの分析方法のメリット・デメリットを挙げてみましょう。

●PER
メリット:計算が単純。マーケットの動きを反映した判断材料になる
デメリット:あくまでも目安の判断材料

●PBR
メリット:株価の下値を判断するための良い指標である
デメリット:企業の資本施策によってはこの指標の信頼性が揺らぐ

●EBITDA倍率(EV/EBITDA)
メリット:マーケットの動きを反映した判断材料になる
デメリット:計算が複雑

●DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法
メリット:株価の理論値が求められる
デメリット:計算が複雑。財務諸表の分析力が必須

これらの分析方法はあくまでも指標であって、株価がマーケットで適正な価格であるかどうかは多角的に捉えなければなりません。また「DCF法」などは非常に精緻に数字が出ますが、これを計算するためには、企業の財務諸表を読み、分析する力が必要です。

そのためには基礎知識として貸借対照表の見方などは必須です。詳細を知るにはより深い勉強が必要ですが、まず大づかみでもいいので、上記のような方法があること、その数字をどう見ればいいのかを覚えることから始めてみてはどうでしょうか。株価分析ツールが用意されていたりしますので、それを見ることから始めても良いでしょう。

(高橋モータース@dcp)

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