この新型コロナウイルス騒動の最中、韓国の個人投資家の皆さんが大挙して投資に走っています。しかも、株式の購入では、ほぼ『サムスン電子』一点賭けです。
この件は、証券会社の中の人、また識者から「大丈夫なのか」と心配されている、とMoney1でも先にご紹介しました。
この不況の中、個人投資家がお金を溶かすと阿鼻叫喚の図になってしまいますので、韓国メディアでもこの件をウォッチ対象としています。2020年04月28日には『韓国経済』に「サムスン電子、株価上昇率最下位…7.3兆アリ軍団試練の季節」という記事が出ました。
個人投資家が過熱してお金を突っ込んでいるけれども、『サムスン電子』の株価はそれほど上がってはいないぞ、という内容です。04月29日までで同社の株価は以下のようになっています(チャートは『Investing.com』より引用)。
新型コロナウイルス騒動で大幅に下落し、一時は「4万2,300ウォン」をつけました。ここが天底です。そこから戻しますが、戻しのテッペンは「5万2,000ウォン」で、まだこれを超えてはいません。2020年04月29日の終値は「5万ウォン」ぴったりでした。
個人投資家が1点賭けしている割には上昇していません。同記事によれば、KOSPI(韓国総合株価指数)の時価総額10位以内の株式銘柄の中では、『サムスン電子』の上昇率は最低なのです。
03月19日以降、KOSPIは「32.69%」上昇しているのに、『サムスン電子』は「16.65%」しか上昇していません(04月28日時点)。この上昇は個人投資家にとって期待外れといえるでしょう。
先にご紹介したように、『サムスン電子』の株式を購入する心理は「サムスンなら大丈夫。韓国が滅びることでもない限りは」というもので、投資家の安定志向に支えられています。ただ、あまりに上昇率が低ければ、売却して別の銘柄に乗り換えることもあり得るでしょう。そこに二番底が来なければいいですのですが。
⇒参照・データ引用元:『韓国経済』「サムスン電子、株価上昇率最下位…7.3兆アリ軍団試練の季節」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
(柏ケミカル@dcp)